『九十歳。何がめでたい』のベストセラーも記憶に新しい作家・佐藤愛子さんいわく「最後に現れた霊能者」だという、霊視カウンセラー・尚さん。メディア初登場となる彼女が、霊視で背筋がひやっとするような霊的体験を持つ相談者の悩みを解決してくれました。題して「真夏の“ひんやり”心霊相談室」。尚さんの名回答をお読みください。
【Q】「代々、長男が早逝する家系で、本家も含めて家族や親族が次々と逝去。いまは空き家となっている実家を売って、手放したいです。敷地内にある古い井戸の近くでは、父親が脳梗塞で倒れたりしたことも。手放すことで、悪い因縁を断ち切ることはできますか?」(岡山県・K・Nさん・43歳・会社員)
【A】「お供養が困難なほどの根深い因縁が……。引き寄せず、触らぬことをお勧めします」(尚)
尚「ご実家に関してのお悩みということですね。以前に霊能者の方にご相談されたことは?」
N・K(以下K)「はい、一度。長男である弟が事故死したとき、気になって、見ていただいたことが。そのときは頭痛に襲われ、地図がなくなってしまったりして、その方の家にたどり着くのも大変でした。今回は大丈夫だったようです」
尚「霊視によると、ご実家の土地の問題だけではないようです」
K「家系ですか?」
尚「どちらかというと家系のほうの因縁が深いようです。私にはかなり古い映像が見えています。家系図で追えない時代まで遡らなくてはならないほどです」
K「代々長男が早逝するんです。父方の兄弟は4人ですが、それぞれの長男がすでに2人も他界しています」
尚「長男は家を継ぐ者として大切な存在。因縁が働くと、そのご長男が持っていかれてしまうのです」
K「家系を絶やそうという力が働いているのですか?」
尚「そうですね。大昔、土地の奪い合いが多かったころに命を落とした方の恨みも感じられます。現在のように土地の境界線の取り決めが厳密ではなかった時代。ご先祖様がしてはいけないことをしてしまったのかもしれません」
K「私にできることは?」
尚「男性であれば身の危険もあったでしょう。けれど、Kさんのいまの仕事にはやりがいもあり、向いています。家系には極力触らないというスタンスで自分の人生を生きるのがベスト。ご実家に帰ったときお墓参りをしたり、いままでどおりのご供養をして、それ以上のことはしないことです」
K「家に井戸があるのですが、更地にしないと売れないようです。今後、売却するときはどうしたら? 井戸の近くで父が倒れたこともあります」
尚「家系の因縁は残りますが、家の因果は手放すことでかなり解消します。『井戸祓い』をしたほうがいいでしょう。地元の氏神さまの神主さんに頼めますか?」
K「あまり付き合いはないです」
尚「井戸祓いはどなたでもできるわけではないです。水神さんはいちばん怖い存在。地元に詳しい不動産屋さんに聞いたり、神社庁に問い合わせをしてもいいかもしれません」
K「わかりました。実はもう1人弟がいるのですが、彼は家に寄り付きません」
尚「下の弟さんは家に関わらないのが賢明です。また、Kさん自身は今後、結婚を考えたとき、入籍はせずパートナーという関係でいたほうがよいかもしれません。『嫁ぐ』となると障りが起きるかもしれないので、そのときはまた相談にいらしてください」
K「わかりました。いまは何もしないということですね?」
尚「そうです。すぐに奇麗にはならない。長い時間をかけて少しずつ浄化されるものです。人生をかけてもなんとかしたいと願って、できる人もいますが、Kさんには荷が重すぎます。ご自分の人生を大切に生きてください」