「今年は9月から全国の学校でインフルエンザによる学級閉鎖が報告されています。これは過去最悪の感染者数の昨年と同じ傾向。今年の冬も大流行が懸念されます」
こう話すのは、感染症にくわしい池袋大谷クリニックの大谷義夫先生。インフルエンザが猛威をふるった昨年の冬を思い出してほしい。罹患して、つらい思いをした人も多いのではないだろうか。
「今年は現在までA型だけが報告されていますが、昨年のように再びA・B型がいっしょに大流行する可能性も否定できません」(大谷先生・以下同)
じつはこの冬、そんなインフルエンザの常識が変わろうとしているのはご存じだろうか。
■タミフルにジェネリックが登場!
今年9月、沢井製薬が国内初のタミフルの後発薬(ジェネリック)のオセルタミビルを発売。タミフルを処方された人が調剤薬局で「ジェネリックで」と希望すれば、実質約400円安い価格のオセルタミビルが処方されることになったのだ。
■ワクチン接種はまだ早い!
「昨年、大流行した原因のひとつがワクチンの不足でした。自分が罹る罹らないではなく、流行を防ぐためにもワクチン接種は大切」
ただワクチンは早く摂取すれば安心というものではないという。
「ワクチンの有効期限は5カ月間。いま打ってしまうと、まだ流行が続いている来年3月には効かなくなってしまう。いま少し待って11月中旬以降に接種してほしい」
知らないと自分が損をするインフルエンザの新常識。正しく理解して、今年の冬を乗り越えよう。