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“ファスティング”とも呼ばれ、体の中にたまった余分なものをきれいにするイメージのある「断食」。ダイエットの手段として、一度は気になったことのある女性が多いのでは? なかでも、おかゆのみを食べる「おかゆ断食」は、手軽とあって根強い人気だ。具体的な健康効果を食医療に詳しい石原新菜先生にうかがった。

 

【無理なく安全に行える】

 

「おかゆは消化によく、消化器官に負担がかからないのが利点。“完全断食”より効果は薄れますが、必要最小限の栄養がとれるため低血糖やめまいを起こしにくく、空腹も感じづらいでしょう。また、準備期や回復期が不要なので気軽に行え、体が温まるので、断食につきまとう冷え性悪化のリスクも避けることができます」

 

【デトックス効果がすごい】

 

「胃腸が“消化”に労力を割かなくていいぶん、そのエネルギーを胃炎や潰瘍を治すなど、消化器官のメンテナンスにあてることができます。体内の余分な脂質も代謝できるので、生活習慣病の予防にも。また、排せつ力が高まるのであらゆるデトックス効果があり、便はもちろん、湿疹が出たり、おりものが多くなったりします」

 

【気持ちが前向きになる】

 

「胃腸が休まるとよく眠れるようになり、前向きになるといった精神的な効果も期待できますよ」

 

完全な断食は1カ月以上の間隔が必要だが、栄養がとれる「おかゆ断食」なら毎週末でもいいという。では、実際に「おかゆ断食」で体はどう変わるのだろう? そこで「おかゆ断食」を試した人たちの体験談を紹介。

 

■ケース1「驚くほど便通がよくなります!」平原由布子さん(46歳・パート主婦)

 

「40代に入ったころから徐々におなかに脂肪がつき始めていましたが、『年齢とともに肉のつく場所って変わるよね、でも体重は増えていないし』などと自分に言い聞かせて何年も過ごしてきました。でも、40も半ばにもなると体全体が大きくなってきて、『いよいよヤバい』とダイエットを考えるように。ですが、食事制限を試みては挫折し(運動はしたくない)、リバウンドによってさらに肥えていくという……。そんなころ、趣味仲間がやせてきれいになったので理由を尋ねると“おかゆ断食”なるものを教えてくれました。すぐにできそうだったのでさっそく試してみると……なんと3日間で1.3キロやせました(この便通のよさは人生初!)。その間、さほど空腹も感じずつらくなかったので、自分には合っていると思い、ちょっと体が重く感じたら、思い立っておかゆ断食をしています」

 

■ケース2「長年のアレルギー性鼻炎が緩和した!」中村ひろきさん(33歳・鍼灸師)

 

「アレルギー性鼻炎の改善に効くと聞いて以来、断食オタクになった私ですが、『おかゆ断食』は禅の世界で効果が証明されているというので、ますます興味を持ちました。実際、食べた瞬間から体がポカポカするし、腹持ちもいいからつらくない。正直、体重はそんなに減りませんが、味覚が正常化したのか甘いものを受けつけなくなり、胃の大きさも正常化したようでドカ食いがなくなりました。だから、断食後も自然とダイエットしている感じでしたね。ただ、一緒にやった友人はみんな『ヤバすぎるくらい便が出た!』と大興奮していたのに、私は3日間、お通じが一度もなかったんです。でもそれは結果的に、私の腸に問題があって、それがアレルギーの原因になっていると判明しました。次は7日間のおかゆ断食に挑戦して、7歳から苦しめられたアレルギー性鼻炎を完全に消し去ってやる!」

 

「おかゆ断食」の方法は、3日間、トッピングで変化をつけながら、おかゆのみを食べるだけ。白米より玄米が効果的だ。また、効果を高めるトッピングは、黒ごま塩、梅干し、ねぎみそ、しょうが、かつおぶし、昆布、高菜、野沢菜など漬け物全般。しらす、山いも、明太子、にらしょうゆなど。体が重い、すっきりしないと感じたら試してみよう。

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