「ダイエットの栄養指導中に『少ししか食べていないのに、太る』『食べるのを我慢しているのに、やせない』とよく聞きます。食事記録を見ると皆さん、栄養バランスがよくない。いくら食べる量を減らしても、必要な栄養素が不足しているとやせないのです」
そう語るのは管理栄養士の菊池真由子さん。ダイエットには、“食べる量を減らすこと”より大切なことがあると力説する。
「ダイエットは長期戦。食べる量を減らす我慢は続かないでしょう。それより“やせる栄養素をたっぷり食べる”食べ方に変えればよいのです」(菊池さん・以下同)
やせる栄養素とは「ビタミンB群」と「タンパク質」。ビタミンB群は糖質や脂肪の燃焼を促して代謝を活発にし、タンパク質は食べたカロリーをエネルギーや体温として発散する。これらをたくさん食べると、やせやすくなるのだ。糖尿病予備群だった60代女性は、やせる食べ方を実践しただけで9カ月で13キロも減量できたという。
「運動しなくてもやせる栄養素をたっぷりとれば、健康的にやせられます。やせる栄養素が多い食品を、正しく選ぶ目を養いましょう」
そこで、巣ごもり中の体重増加を、巣ごもり中に解消するための“食べ方”をクイズ形式で紹介。
【Q1】夕食のおかずで迷ったら?
ハンバーグ or 豚肉のステーキ
正解は豚肉のステーキ。ハンバーグのひき肉は、脂肪が多い部位の肉が使われ、コレステロールもどっさり。一方、豚肉のステーキの材料、豚のロース肉は脂肪分も少なくビタミンB群の宝庫。
「100〜150gの豚肉のステーキを週2〜3回食べるとやせ体質になれますよ」
【Q2】チョコスイーツを食べるなら?
チョコレートケーキ or ティラミス
正解はティラミス。チョコは高カロリーで高脂肪だから、ダイエットの大敵では?
「ムリな我慢は禁物です。ティラミスのチーズクリームは、チョコレートと比べるとカロリーも脂肪分も控えめ。1個のサイズも小さめのティラミスで、たまには満足感を味わって」」
【Q3】インスタントの汁物なら?
味噌汁 or ワカメスープ
正解はワカメスープ。
「ワカメは、体の脂肪を燃やす『フコキサンチン』と、ムダな食欲を抑える水溶性食物繊維が多く含まれる“食べるとやせる”食品。食事の始めに、ワカメスープがおすすめ」
一方、具の少ないインスタント味噌汁にはやせる栄養素が少ない。
【Q4】鍋を囲むなら?
ちゃんこ鍋 or もつ鍋
正解はちゃんこ鍋。鍋は低脂肪・低カロリーで栄養バランスもよく、ダイエットにはもってこい。
「やせる栄養素が含まれる具材の多さが決め手です。特に、ビタミンB1の多い豚もも肉と、肝機能アップに役立つ『グルタチオン』が豊富なタラの入ったちゃんこ鍋がイチオシ」
クイズに応えてやせる食品選びのコツをつかみ、巣ごもり太りは、巣ごもり中に解消しよう。
「女性自身」2021年2月23日号 掲載