「周りから好かれる人の会話には、特徴があります。たとえば『おはよう』や『こんにちは』といった挨拶に加えて、“最近調子はいかがですか?”“いつもお仕事大変そうですね”など、相手に寄り添うひと言を必ずかけているんです」
そう語るのは、元TBSアナウンサーで、現在はコミュニケーションスクール「とも子塾」を主宰する今井登茂子さん。ふだんよく使う言葉に、簡単なひと言を付け足すだけで、印象がよくなって信頼感がアップし、会話もスムーズになるという。
今井さんの最新著書には、そんな“ちょい足しことば”が100個紹介されており話題に。そのなかから日常生活で大いに役立つ、10個の神フレーズを今井さんに厳選してもらった。
【1】お帰りなさい。どうだった?
「家族が帰宅、あるいは職場の同僚が帰社してきた際、『お帰りなさい』のあとにこのひと言を。聞かれた相手は、自分のことを気にかけてくれていると感じ、今しゃべりたいことを話しやすくなります」(今井さん、以下同)
【2】おはようございます。休日はゆっくりできましたか?
「週末が休みの会社で月曜日に、または夏休みや年末年始の長期休暇明けなどに何げない挨拶として使いましょう。返事は『はい』だけでも済ませられますし、相手が休日に何をしたかを話したがっていれば雑談にもつながります」
【3】はじめまして。お目にかかれてうれしいです
「初対面や久しぶりに会う人に、『はじめまして』『こんにちは』のあとに付け足すだけです。これは“第二の挨拶”ともいって、相手もうれしくなって初対面であっても距離が縮まります」
【4】気にしないでください。私のときもよろしくね!
「病気などの事情で仕事を長期間休んだ場合など、『周りに迷惑をかけてしまった』と落ち込む人も少なくありません。でも、同僚から『気にしないで、“私のときもよろしくね!”』のひと言があるだけで、心が軽くなります」
【5】失敗したら、また一緒に考えましょう
「トラブルのあとや、あるいは何かに挑戦する際に使いましょう。家族や仕事仲間から『“一緒に”乗り越えよう、頑張ろう』と励まされると、いざとなったら味方がいるという安心感に満たされ、お互いの信頼感も深まります」
【6】もしよろしければ、このあとお茶でもいかがですか?
「相手を誘ったり、お願いごとをする際、最初にこのひと言を添えるだけで、押しつけがましくなりません。相手も『すみません、このあと予定が……』と断りやすくなるので、心理的負担が少なく、気遣い用語として便利です」