【前回までのあらすじ】肌荒れに悩むアラサー記者・吉田(委員長)は京都の舞妓さんが絹で美肌を保っていたと知り、『京都シルク』という会社を訪問。そこで出会ったシルクの伝道師・橋本明子さん(京都シルクマネージャー)に絹と体は同じ成分という話を聞いて……委:絹と体って同じ成分なんですか橋:はい。絹もお肌もタンパク質でできています。だからふたりはとっても仲良しなんですね。しかも、糸自体が栄養満点なんですよ!絹糸とは、蚕が口から紡ぎ出す繊維ってことはご存じですよね? ←繭玉委:中学生のとき、何かの授業で蚕を育てましたよ!橋:何かの授業って……吉田さん、勉強苦手やね?その蚕のエサは、太陽エネルギーをめいっぱい吸収し、空気中の炭酸ガスや水、肥料をもとに滋養豊富なタンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラルを合成する桑の葉。桑の葉を食べると、含有率の最も高いタンパク質が酵素の働きにより各種アミノ酸に分解されます。蚕の体内に吸収されたアミノ酸は絹糸腺に移り、そこで絹のタンパク質に合成されるんです。委:あっ[E:sweat01]、なんか難しい話になってきました。要は、蚕が紡ぐ絹糸は、超~栄養たっぷりな桑の葉から作られているんですね橋:……そうやね(苦笑)。しかもね吉田さん。蚕が出す絹糸、つまり繭糸は、蚕の体内から分泌されているので、外から汚染される機会がめっちゃ少ないんですよ。委:でも、エサになる桑の葉自体が汚染されていたらどうでしょう?橋:ノンノン。蚕っていうのは非常~に繊細な虫なんです。あなたとは違うんです。桑が汚染されていたり、飼育環境に問題があったりすると、ただちに糸を吐くのをやめてしまうんですよ。委:ストライキですか。 橋:まぁ、ね……。せやから、羊毛や綿、麻など外界からの汚染を受けやすい繊維に比べて、繭糸はとても清潔といえるでしょう。委:お肌と同じタンパク質で、清潔。頭がいいのに美人みたいな子ですね。 橋:そう。絹独特のあのなめらかな肌ざわりは、お肌と同じタンパク質でできているからなんです。しかも、蚕が口から糸を吐き出す際にできる糸内部のたくさんのすき間のおかげで、冬[E:snow]は保温性に、夏[E:sun]は放湿性に優れている。絹は肌質・季節を問わず様々な用途に使えるすばらしい繊維といえるんです。委:おまけに性格もいい子なんですか。ぜひおつき合いしたいです……。同じタンパク質だから、肌に優しいというのはよーくわかりました。でも、だからといって、洗浄力はどうなんですか?当方、マイルド洗顔料を使ったら皮脂が落ち切らなくてヌラヌラしちゃうんですが ←ピカピカではなく、テカテカ(アゲイン)橋:シルクは天然のマイクロファイバーだから、洗浄力もピカ一[E:shine]よ委:まいくろふぁいばー?橋:超極細繊維ってことですよ。次回、まいくろふぁいばー・シルクの根こそぎ力を解明!