「気温が上がって暖かい日が多くなるこの時期、3〜4月は1年の中でも最も育毛に適した季節。新陳代謝が高まり、髪をつくる毛母細胞の働きが活発になります。毛量が多くなるので、育毛の手応えを感じやすく、ヘアケアに積極的になれる『育毛シーズン』のスタートです」
こう語るのは、桑名皮フ科院長の桑名隆一郎先生。この季節だからこそ、身につけておきたい育毛のための基本習慣を、桑名先生が教えてくれた。
【基本1】毎日の生活で気をつけたいこんなこと
暖かくなると、素足で過ごす女性が多いようですが、足の冷えは血行を悪くし、育毛を妨げます。家やオフィスのデスクにいるときにはなるべく靴下をはく習慣をつけましょう。頭皮と毛髪のもうひとつの大敵はストレス。1日の終わり、ベッドに入ったらにっこり笑顔に。表情筋が笑顔を作るだけで、脳がリラックスし、ストレスが緩和されます。眠りも深くなり、育毛に必要なホルモンの分泌も順調になります。
【基本2】ブラッシング&マッサージですみずみまで栄養を
シャンプー前にブラッシングをすると、頭皮の脂汚れを浮き上がらせる効果と、頭皮から出ている皮脂を髪全体に行きわたらせて潤いをキープする効果があります。ブラッシングは絡まりやすい毛先から。上からざっくり始めると毛先でひっかかり、抜け毛や切れ毛に。入浴中に指で頭皮を下から頭頂に押し上げるようにマッサージすると血行がよくなり、栄養がすみずみまで運ばれます。
【基本3】髪の素になるタンパク質をしっかり
ダイエットなどで食事制限をすると、髪が細くパサパサになります。髪を作るタンパク質はしっかり摂りましょう。毛髪は皮膚や爪と同様にケラチンというタンパク質でできています。ケラチンは18種類のアミノ酸が集まってできたものですが、いちばん多いのはシスチンというアミノ酸です。体内で作ることができない必須アミノ酸なので、食事で肉、魚、大豆加工品、卵などいろいろなタンパク質を摂ることが大事です。
【基本4】正しい方法でシャンプーしよう
まず、シャワーで髪と頭皮の汚れを落としましょう。指の腹を使って地肌をもむようにして、頭全体を洗います。シャンプー剤は1度手に取って少量のお湯で泡立て、2〜3カ所に分けてつけ、頭皮全体にのばして。両手の指の腹で生え際から頭頂部へ地肌をもむようにしてあらいます。すすぎも丁寧に、やはり両手を使ってシャンプー剤が残らないように。
基本ケアで頭皮も髪も元気にしたい。