image

 

「冷凍庫はもっと活用できます!ずぼらな私は冷凍するのも“生のまま”。冷凍前に火を通してしまうと、食材に加熱→冷凍→解凍と3度のダメージを与えてしまいますが、生のまま冷凍→解凍なら、食感も色も変わりにくい。簡単だし、日持ちもして、おいしく食べられるんです」

 

そう力説するのは料理研究家で冷凍調理に詳しい池上正子さん。新作の『冷凍するだけ つくりおき』(学研プラス)では、食材を生のまま冷凍するコツを紹介し、多忙な働く主婦や、毎日のレシピを考えるのが苦手な新米ママたちの間で話題になっている。

 

「“つくりおき”は主婦の強い味方。とはいえ、まとめて何品も調理するのが大変だったり、下処理に手間がかかったり……で、料理上手のマメな人がやるイメージだったと思うんです。でも、生のままで冷凍しておく“つくりおき”なら、材料を切って調味料と一緒に袋に入れるだけ。一度に何品でも作れるし、ムダもない。先に味付けしてあるので、料理が苦手な人も失敗しません」(池上さん・以下同)

 

でも、生のままで凍らせてしまって、大丈夫なの?

 

「ほとんどの野菜が生で冷凍できます。キャベツや小松菜はもちろん、ブロッコリーやオクラ、プチトマト、なす、じゃがいも、かぼちゃも食べやすい大きさに切って、そのまま冷凍でOK。余ったキャベツなどは大きめに切って冷凍しておけば、凍った状態のまま手でもんで粉々にして、コールスローやチャーハンの具材にできます。食感が変わりやすいにんじんや大根は薄切りに。傷みやすいレタスを丸ごと買ったときは、新鮮なうちに冷凍しておきましょう。生野菜を凍らせるときのコツは、水気をしっかり取り、冷凍用保存袋に入れたら、ギュッと巻くようにして空気を抜き、できるだけ平たくして冷凍庫に入れること。新鮮な状態で3週間ほど持ちます」

 

これからの季節、冷凍保存しておくのにオススメなのが、特売も増えるきゅうりだそう。

 

「小口切りで冷凍しておき、そうめんを食べるときに、凍ったまま麺つゆに入れれば、氷がわりになるし、ポテトサラダをつくるときに、じゃがいもが熱いうちに混ぜると、きゅうりが解凍されて、しっとりいい感じになります。さらに、お湯をさっと回しかけて解凍すれば、塩もみした状態と同じに。ツナ缶やキムチ、ワカメなどとあえるだけで、数分足らずで1品できます。ひんやりした食感が、夏の食卓にぴったりですよ」

 

一方、ほうれん草や山菜などアクが強い野菜は、生のまま冷凍するのには不向きだそう。意外なところでは、もやしと、きのこ類が冷凍保存OKだ。

 

「もやしは袋ごと冷凍し、使いたいときに熱湯をかけて解凍すれば、しんなりしてすぐに食べられます。酢としょうゆ、砂糖、塩で味付けして、ごま油を回しかければ、即席で、もやしナムルに。ほぐして味噌汁や炒め物に少量ずつ使えるのも便利です。余ったきのこ類は同じ袋にまとめて冷凍しておけば、そのまま炒めたり、スープに入れたりと重宝します」

関連カテゴリー:
関連タグ: