「目の疲れに効くのは?」「二日酔いには?」と問われたら、広く常識として定着しているあの食材を思い浮かべるかもしれません。けれど、ちょっと待った! さらにその上をいく、優秀食材があるかもしれませんよ?
「“○○は△△に効く”と、その効果が有名な食材でも、意外と知られていない側面があります」
こう話すのは、管理栄養士で料理研究家の牧野直子さん。ひとつの食べ物にはさまざまな栄養素が含まれ、それらが互いに作用しあい、吸収を助けあって、私たちの体をつくってくれる。これまで私たちが信じていた「○○は△△に効く」という俗説の中には、その相乗作用を考慮しないまま、単品でよいと思い込んでいた食材も多いようだ。
「これまでの俗説でも栄養は十分にとれます。でも、もっといい食材もあるよ、という提案をさせていただきました」
そこで、牧野さんが「健康2択クイズ」を出題! 効果があると思っている食材、あなたの思い込みかも!
【Q1】貧血に効くのは?
A:レバニラ炒め
B:アサリの酒蒸し
答えはB。「貧血症状にレバニラ炒め」は今や定番でもあるが、レバーが苦手な人も少なくない。そこでおすすめしたいのが、鉄が豊富に含まれるアサリ。アサリなどの貝類には血をつくってくれるビタミンB12も豊富に含まれ、疲労回復の働きも。みそ汁にしてもよい。
【Q2】二日酔いに効くのは?
A:オレンジジュース
B:シジミ汁
答えはA。「二日酔いにシジミ汁」もよく知られているが、じつは、シジミ汁は飲酒前に飲んでおくほうが効果的。すでに二日酔いの場合は、ビタミンCが豊富な100%オレンジジュースがおすすめ。ほかにも、リコピンが豊富なトマトジュースは肝機能のサポートをしてくれる。
【Q3】眼精疲労に効くのは?
A:ブルーベリー
B:親子丼
答えはB。ブルーベリーは視力回復によいとされているが、効果を得るにはそうとうの量を食べないといけない。視神経の疲れを回復してくれる栄養素として“発育のビタミン”であるビタミンB2が挙げられるため、ビタミンB2が豊富な卵と鶏肉の組み合わせをめしあがれ。
【Q4】美肌をつくるには?
A:いちごのスムージー
B:かぼちゃのサラダ
答えはB。美肌効果といえばビタミンC。いちごは果物の中でもビタミンCが特に多いが、美肌にはホルモン分泌を促進するビタミンEも必要。この両方が一緒にとれる食材がかぼちゃだ。かぼちゃのサラダは総菜として市販されているので、手軽に食べられる。煮物にしても◎。
【Q5】血液をサラサラにするには?
A:こんにゃく
B:青魚
答えはA。青魚に含まれるEPA、DHAといったオメガ3系脂肪酸に血液サラサラ作用があるのは有名だが、食物繊維を豊富に含んだこんにゃくのすごさは意外と知られていない。この食物繊維が優秀で、腸内で余分な脂質の排出を促すため、血中脂質が増えにくく、血液サラサラに。