エアコンも効きづらく、すぐに地獄と化す真夏のキッチン。暑さの原因となる火を使わない“ノンファイヤー調理術”で、涼しく料理しちゃいましょうーー!
「コンロを使うと、すぐに暑くなる真夏のキッチン。でも、『電子レンジ』や『耐熱ポリ袋』を活用すれば、火を使わずに、本格的な料理が作れるんです!」
そう力説するのは、料理研究家のしらいのりこさん。5月に発売された新刊『ポリ袋でレンチンおかず』(主婦の友社)には、電子レンジと耐熱ポリ袋で作るおかずレシピが満載だ。
「“ポリ袋レンチン”なら、食材と調味料を耐熱ポリ袋に入れて、レンジでチンするだけでふだんのおかずが作れます。軟らかく仕上げたいお肉などは、“レンチン湯せん”がおすすめ。水を張ったボウルにポリ袋を沈めてチンし、15分放置するだけです」
いつもの材料はそのまま、火にかける工程をレンチンにすることで、火を使わずにおかずができるのだ。
■ノンファイヤー調理に必要なもの
【電子レンジ】加熱時間はW数に合わせる
最後に紹介するレシピの加熱時間は600Wの場合。もし、500Wの電子レンジを使用している場合は加熱時間を1.2倍、700Wの場合は0.85倍に。加熱が不十分だと感じたら、20〜30秒ずつ加熱して。
【耐熱ポリ袋】耐熱温度が120度以上のもの
ポリ袋は、耐熱温度が高い高密度ポリエチレン(HDPE)製で、厚さ0.01mm以上の食品用ポリ袋を必ず使う。耐熱性が低いものでは加熱中に溶ける可能性がある。市販品では「アイラップ」が手に入りやすい。
【耐熱ボウル】耐熱ガラスかポリカーボネート製
直径20〜25cm、容量1.5〜2lのボウルを使う。湯せんをしない場合も、ポリ袋の受け皿として必ず使って。ガラスボウルが重くて扱いづらい場合は、ポリカーボネート製が軽くておすすめ。
■ノンファイヤー調理のポイント
【1】食材の重さを量る
電子レンジ調理の加熱時間は食材の重量によって決まる。ポリ袋レンチンの場合、100gで2分(600W)というのが目安。食中毒を防ぐため、加熱が不十分かもと感じたら、20〜30秒ずつ追加で温めて。レンチン湯せんの場合はレシピを参考に。
【2】爪やかたい食材でポリ袋をやぶらない
ローリエや粒こしょうなど、かたいハーブやスパイス類を入れてポリ袋をもむと袋がやぶける。材料をもみおわってから加えること。
【3】ポリ袋の口は縛らない
電子レンジ加熱をすると、袋の中の空気が膨張。その空気の抜け道を作るために、ポリ袋の口は必ず開けたままに。
【4】レンチン湯せん後の放置時間は15分まで
レンチン湯せんでは、電子レンジで加熱後、15分余熱でゆっくりと熱を通す。15分以上の放置は、雑菌が繁殖しやすくなるので禁物。
【5】ポリ袋レンチンでは途中で取り出して混ぜる
加熱ムラを防ぐには、途中でいったん取り出して混ぜるのがポイント。