「私は16歳のころからずっとサングラスをかけています。おかげで今も視力は両目とも1.5。紫外線は角膜や水晶体にもダメージを与え、ひどいときには白内障や角膜炎を引き起こします。欧米人は目の色が薄いので強い日光や紫外線防止にサングラスをかけています。本当は日本人もかけたほうがいいのです」
こう語るのは、中目黒眼科院長の杉本由佳先生。年齢とともに日々衰えていく目の劣化をどうやって防ぐか。専門医自らが習慣にしている対策法を教えてもらった。
杉本先生は薄曇りでも必ずサングラスをかけているという。曇っている日はイエロー系の薄い色、ブラウン系はドライブやスポーツのときと、TPOに合わせてレンズの色を替えているそうだ。そして、レンズは少し大きめのものを使用している。
●老眼防止には目の体操「指先ストレッチ」を。これは、目のピント調節力の改善に効果的なストレッチ。ふだんから眼鏡やコンタクトを使っている人は装着したままで行う。
【1】目の前15センチの位置に人差し指を立て、先を両目で見る。
【2】【1】の状態から、できるだけ遠くの目標物を見てピントを合わせる。次に両目の中間、人差し指の指先、遠くの目標物が一直線上に並ぶようにする。
【3】【1】と【2】の動作を1往復として30往復繰り返す。この動作を1日1〜2回から始めて4回まで増やしていく。
●眼精疲労に効く「おしぼり温湿布」でドライアイも解消。「目の疲れの解消には、冷やすより暖めたほうが効果的」、と杉本先生。
【1】ぬらしたおしぼりを電子レンジで2分間加熱。
【2】少しさましてから横に寝て5分間程度目にあてます。疲れたと思ったらこまめに行うことで、眼精疲労やドライアイの解消にも。
●老眼の目のかすみや飛蚊症に効果的なツボ押しを。
視界にゴミや虫のようなものがチラつく飛蚊症は目の老化現象。有効なのはツボ押しだ。攅竹(眉頭の内側)のツボ刺激で目の血流を促すと症状も和らぐ。両手の親指の腹を使って眉毛の内側にあるツボをやさしく数回押していく。老眼が和らぐ効果があるそうだ。