正式に「世界最高齢の女性」としてギネスに登録された大川ミサヲさん(大阪市東住吉区)。まだ勝海舟が生きていた1898(明治31)年に生まれ、3月5日の誕生日で115歳になった。

 

ミサヲさんは大阪・天満の呉服屋の四女として誕生。21歳で神戸の実業家と結婚し、息子1人、娘2人を授かったが、33歳のときにご主人は亡くなった。

 

「大阪の実家があるから、子ども3人を抱えても路頭に迷わなかった(笑)。死んだ親父は、当時としては珍しく日曜日にはコーヒーとトースト。ハイカラで、食道楽で、それが母の食の好みにも影響したんだと思います」(長男の紘史さん・90)

 

ミサヲさんに食の好き嫌いはいっさいないが、味にはこだわりがある。紘史さんの妻・キクコさん(79)によると、「私が作ったサバのきずしは食べても、たまに出来合いのものを買っていくとダメ。おいしいものが好きなんです。100歳になってもステーキの脂身を食べていました」。

 

80歳のころ総入れ歯になったミサヲさん。「年取ってからの総入れ歯って、歯を合わせる努力をしなきゃいけないのに、そういう努力をしない人だから……。入れ歯は嫌だ、嫌なことはしたくない! って。それ以来ずっと、歯茎で食べているんです」(キクコさん)。

 

趣味は編み物や和裁。この指先を動かすことが、認知症を予防する脳トレになっているのかもしれない。「健康に気を使ったところを見たことがないけど、とにかく元気。タバコも70歳まで吸っていましたね」と、孫の裕幾さん(50)は話す。

 

楽しいこと、好きなことを生活の中で見つけて、ストレスをためず自然体で過ごしていく――。これが世界最高齢の健康の秘密かもしれない。