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春キャベツともやしをふんだんに使った野菜炒めや、新じゃがのバター焼きなど、春野菜のおいしい季節が到来!そんななか内閣府から野菜などを焼く、炒める、揚げるなど、高温で調理する料理などから「発がん性の物質が生まれている」という発表があり、にわかに反響が起きている。

 

野菜などを焼く、炒める、揚げるなど高温で調理すると「アクリルアミド」という化学物質が発生する。この物質については動物実験で「発がん性」が認められていることから、4月5日、内閣府食品安全委員会は家庭の食事でも「できる限り低減に努める必要がある」と評価結果を発表した。

 

食品の中にあるアミノ酸の一種「アスパラギン」とブドウ糖などの「還元糖」は、揚げる、焼く、あぶるといった120度以上の加熱で、化学反応を起こし、アクリルアミドが作られる。WHO(世界保健機関)では、約5年前に「摂取量が多いと悪影響の可能性がある」という見解を出した。

 

「私たちが食生活のなかで、摂取する発がん性物質はほかにも多々あり、それらを摂取したからといって、すぐにがんになるわけではありません。私たちの体は解毒して発がん性物質を排出する力があり、遺伝子が傷ついても修復する力もあります。食品から摂取するアクリルアミドはそれほど多くはないので過度に心配することはありません。ただし、長期間たくさん取り続けると修復しきれず、がんに至る恐れもあります」(内閣府食品安全委員会の専門委員で、日本獣医生命科学大学応用生命科学部の吉田充教授)

 

高温調理でアクリルアミドの濃度が高くなる野菜は、「にんじん」「じゃがいも」「アスパラガス」「緑豆もやし」「ごぼう」「れんこん」だ。吉田教授によると、ちょっとした調理の工夫でアクリルアミドを減らすことはできるという。そこで、吉田教授にアクリルアミドが発生しにくい調理のコツ、下ごしらえの方法を教えてもらった。

 

【コツその1】じゃがいもは常温で保存

じゃがいもは長時間冷蔵庫に入れたままなど、冷やすと、糖類が増える。糖類が増えたじゃがいもを炒め物や揚げ物に使うと、アクリルアミドができやすくなるという。お店で買ったら日の当たらないところで芽が出ないように保存するなど工夫が必要。一度、冷蔵したじゃがいもは1週間くらいかけて常温に戻すと、また還元糖が減り、炒め物や揚げ物に使うことができる。

 

【コツその2】水にさらす

いも類やれんこんは、切った後に水にさらすとアクリルアミドに変化する成分、アスパラギンや還元糖が、食材の表面から洗い流される。水にさらすのは10分間で十分。

 

【コツその3】食材を焦がさないで!

「煮る」「蒸す」「ゆでる」などの調理法を利用すると、食材の温度が120度を超えることがないので、アクリルアミドが発生しにくくなるという。さらに、よくかき混ぜれば、鍋肌と接している部分だけが高温になって焦げるのを防ぐことができる。

 

【コツその4】調理の一部を電子レンジでチン!

硬い食材は「煮る」「蒸す」「ゆでる」以外にも、電子レンジで加熱すれば、炒め物を調理する時間が短くなる。

 

アクリルアミドが発生しにくい調理のコツで、ありふれたおかずに潜んだ危険を回避しよう!

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