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うだるような暑さで食欲も落ち、睡眠も浅くなる――。そんな悪循環を断ち切るために、まずは朝から1日のリズムを整えることが夏バテ撃退の第一歩!

 

次世代型医療「機能性医学」日本人初の認定医の斎藤糧三先生は、機能性医学の観点から、光と朝食の重要性を説く。

 

「太陽光は額の奥にある体内時計をリセットしてくれるので、日光を浴びるというのはとてもいい起き方だと言えます。さらに、細胞の一つひとつにも、時計遺伝子という体内時計にあたるものが備わっているのですが、これをリセットさせる信号が『初めて食事をした』という刺激。つまり、朝日と朝食がセットになることで、中枢と末梢の体内時計がシンクロし、1日のリズムが整います」(斎藤先生)

 

「食事」についてはその内容も重要。管理栄養士として病院の栄養療法監修のほか、企業のメニュー開発などにも携わる麻生れいみ先生が解説する。

 

「夏バテは、言い換えれば“糖質バテ”。夏は暑さで料理を作る気力も食欲もないため、どうしても麺類など、糖質中心になってしまいがち。でも、余分な糖質を取りすぎると血糖値が急上昇! それを抑えるために今度はインスリンが大量分泌され、一気に血糖値が下がり、だるさや眠気の原因に。こうした“糖質バテ”が毎日繰り返されることで疲労が蓄積してしまい、本格的な夏バテにつながるのです」(麻生先生)

 

そこで、「睡眠」や「食事」にまつわる“半信半疑”の知識を総点検! あなたの夏バテ対策、間違っていない?

 

【Q1】ラジオ体操にジョギング……朝の運動は食後がベスト

 

「正解は◯。食事によって摂取された余分な糖を代謝するには食後1時間以内の運動がもっとも効率的。また、適度な運動は交感神経を優位にし、体を活動モードにしてくれるという効果も。ちなみに空腹時の運動は負荷が高いので、暑さの厳しい季節には避けた方が安心です」(斎藤先生)

 

【Q2】朝の家事も一段落……小腹がすいてもお昼まで我慢!

 

「正解は×。男性は筋肉が多いぶん空腹にも耐えやすいのですが、女性は男性より脂肪が多いこともあり、おなかが鳴るまで食事をしないと低血糖を起こし、反動で糖質をドカ食いしてしまいがち。糖質バテの予防には“まとめ食い”より“ちょこっと食い”のほうが効果的」(麻生先生)

 

そのほかの正しい夏バテ予防の生活習慣は次のとおり。

 

■睡眠は7時間をキープ

 

「睡眠時間は長くても短くてもいけません。寝不足なようであれば二度寝もアリ」(斎藤先生)

 

■朝は目覚めに1杯のお水を

 

「寝ている間も汗で水分は失われているので、寝起きの水分補給を忘れずに」(麻生先生)

 

■ごはんのおかずはネバネバ系

 

「納豆やオクラなど、ネバネバした食べ物は血糖値の上昇を緩やかにしてくれます」(麻生先生)

 

■必ずよくかむことも忘れずに

 

「しっかりかむことで脳が覚醒。朝食から1日のリズムをしっかり整えましょう」(斎藤先生)

 

5年ぶりに国内最高気温を更新した今年の夏は、それにともなう夏バテもまさに“災害級”。正しい対処法を身に付けてなんとかこの酷暑を乗り切ろう!

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