なんだか最近、体にちょっとした違和感を覚えたり、歩くのがつらかったり。ひょっとしたら、神経が圧迫された状態になりつつあるのかもしれない――。

 

「『脚にしびれや痛みがある』『長く歩くとつらい』、こうした症状は脊柱管狭窄症、もしくはその前兆かもしれません。『もう年だから』と諦める前に、どんな病気なのか知っておくことが大事です」

 

こう語るのは、参宮橋脊椎外科病院の大堀靖夫先生。近ごろ、よく耳にする脊柱管狭窄症。どんな病気なのだろうか?

 

「脊柱管とは背骨に沿ってのびるトンネルのようなもので、中には神経が通っています。加齢とともに脊柱管が狭くなり、神経が圧迫され、痛みやしびれが出るのです。活動的なシニアが増えたことから、注目されている病気です」(大堀先生・以下同)

 

気がかりなのは脊柱管狭窄症が、運動機能が低下する「ロコモティブシンドローム」を招くことだ。

 

「問題は歩けなくなること。体が動かしづらくなるため、ひきこもりがちになり、活動量が落ちるため筋力も低下します。運動不足やストレスから生活習慣病やがん、うつや認知症などさまざまな病気につながることも。足腰が弱くなることで、寝たきりや要介護のリスクも高くなってしまうのです」

 

次のチェックリストで、当てはまる項目が多いほど、脊柱管狭窄症である可能性が高い。

 

□100~200メートルほど歩くと、脚にしびれや痛みが出るが、座って休むとラクになる
□前かがみの姿勢がラクに感じる
□お尻から脚にかけてしびれがある
□台所に10分以上立つと、太ももがしびれる
□尿漏れや残尿感が気になる
□冬になると脚にしびれが出る
□慢性的な腰痛がある

 

脊柱管狭窄症は腰痛がサインになることも。この腰痛の原因をしっかり把握することで、早めの対策が可能になる。腰痛を抱える患者数は国内に2,800万人いるが、実はその85%は原因がわからないという。

 

「エックス線やMRIといった画像検査で診断できる腰痛は、脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニア、骨粗しょう症にともなう圧迫骨折など原因がはっきり特定できるのは15%ほどに限られます」

 

ストレスや不安、うつなど心理的なものが影響することも。女性の体の悩みに関する調査では、肩こりに次いで2位である腰痛。がんや感染症、解離性大動脈瘤など危険な病気のサインである場合もあるそう。痛みのもとをハッキリさせることが重要だ。