冬になると毎年のように悩まされる「冷え性」だが、じつは単に手足が冷えるだけでなく、「万病のもと」にもなる女性の大敵なのだ。
「体が冷えを感じるというのは、これ以上体温を逃がさないように血管が縮んでいる状態で、結果的に全身の血行が悪くなってしまいます。血液はすべての臓器に栄養や酸素を届け、かつ老廃物を回収していますので、これらが滞ればあらゆる不調のもとに。肌荒れ、コリ、貧血のほか、脳疾患や心疾患といった重篤な病気にもつながりかねません」
こう語るのは、イシハラクリニック副院長の石原新菜先生。知らず知らずのうちにやっている日常の“冷え習慣”を見直し、今年こそはにっくき「冷え性」を撃退したいもの。そこで、石原先生が冷え性対策のための“ちょこっと生活改善法”を教えてくれた。
■朝の1杯はにんじん&りんごジュースで決まり!!
1日の始まりに何を飲むかは人それぞれだが、冷え性対策の観点で言えば、この1杯にまさるものなし!
「根菜であるにんじん、寒い地方で取れるりんごはともに体を温める食材です。とくに、ミキサーではなくジューサーで搾れば、繊維が取り除かれ、ビタミンやミネラルの吸収もよくなりますよ」(石原先生・以下同)
にんじん2本とりんご1個、素材の水分だけで作るシンプルジュースをぜひ。
■「頭寒足熱」を意識した服装で寒さをはねのけて!!
「体温の4割は筋肉から作られますが、その筋肉は7割が下半身に集中しています。そのため、下半身こそしっかり温め血行をよくすることが大切。さらに、ほとんどの臓器が入っているおなかも冷やさないよう、腹巻きは夏でも欠かさないように」
ただし、室内外の気温差が激しいことも多いので、そんなときは上半身で温度調節を。羽織りものなど脱ぎ着しやすい服を選び、下半身は完全防備!
■「ながら運動」を取り入れて家事のあいだも下半身を強化!!
「現代人は運動不足による筋力低下で、冷えやすくなっています。繰り返しになりますが、筋肉の7割は下半身にありますので、ここをいかに強化できるかが冷え性対策のカギ。ウオーキングもおすすめですが、家事の合間に太もも上げやつま先立ちなどの“ながら運動”をすれば、忙しい毎日でも筋トレができますよ」
洗濯物干しのほか、皿洗いや料理中にも取り入れて。いずれも1日30回が目標。