“ウィズコロナ”による健康志向の高まりを受け、今、ダイエットも自然回帰傾向にあるという。結局のところ、「適度な運動とバランスのいい食事が何より大事」……というものだ。
しかし、「そりゃそうだ」と納得しつつも、できれば苦労しないと嘆く声も多い。そんな彼らが最後のとりでとして希望を託す“勝手にやせちゃう行動学・心理学”をご存じだろうか。とある生活習慣を取り入れるだけで、ダイエットせずに“やせ効果”が得られるというものだ。
今回、SNS上でも支持率の高いネタをピックアップ。はたしてその真偽はいかに!?
「結論から言うと、すべて“あり”です。これらは世界中の専門機関で研究が行われ、医学的見地からみても効果が認められているものがほとんど。脳や神経、細胞などに働きかけて体本来の機能を高めることが、結果、やせることにつながります」
と、うれしいお墨付きをくれたのは、内科医、皮膚科医、眼科医、医療法人康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任教授の日比野佐和子先生。日比野先生が「噂の太らない習慣」のメカニズムを検証!
【検証1】青いハンカチを持ち歩く
寒色系(青〜紫)は、暖色系に比べて食欲減退効果があると認められている。
「なかでも青色は自律神経に働きかけ、体温を下げて消化機能を抑える、精神を落ち着かせて暴飲暴食を防ぐ、などの働きがあります。そこで、食事中にやや濃いめの青色を視覚に入れると効果的。自宅では青色の食器やランチョンマットを積極的に使い、外食時はテーブルに青いハンカチを置いてみて。落ち着いた気持ちを保ちながら、不思議と食欲も抑えることができます」(日比野先生・以下同)
【検証2】グレープフルーツの香りをかぐ
グレープフルーツの特徴的な香り成分である“ヌートカトン”や“リモネン”には、交感神経を優位にし、食欲抑制や脂肪の分解率を上げる働きがある。
「香りをかいだだけで背中の体温が2度以上上昇したというデータもあり、代謝促進、カロリー消費、さらには食欲低下、体重減少などの効果も認められています。注意したいのは、食べはせず、さらに食事前の空腹時に香りをかぐこと。なお、切らずに外側から香りをかいでも効果は同様です」
【検証3】ホラー映画を見る
〈やせる映画ベスト3〉
第1位『シャイニング』184kcal
第2位『JAWS/ジョーズ』161kcal
第3位『エクソシスト』158kcal
「90分のホラー映画を見ると113kcal消費すると言われていて、これは、20代の女性だと45分の入浴や60分のウオーキングに相当します。さらに、映画を通して恐怖体験をするとアドレナリンが分泌されるため、食欲抑制効果も。ただ、人によっては不眠などの悪影響も出るので、グロテスクなものではなく、スパイものなどのスリル・サスペンス系でもOK。要は“ハラハラドキドキ”気分を味わえばいいのです」
ウェストミンスター大学の研究によるが、作品のベスト3までは真偽不明。
日比野先生自身も1年で15キロ体重を落とした経験があるが、なんとこの習慣すべてを実践していたという。
「急激な数値減少はありませんが、体への負担もなく、じつは理想的なダイエット方法なのです。医師としてもおすすめします!」
「女性自身」2020年10月27日号 掲載