■酸化した皮脂が毛根を刺激してしまう
体の内側からの対策もぬかりないようにしたい。
「抗酸化作用のある緑黄色野菜やビタミンCたっぷりのフルーツは、日々の食卓に積極的に取り入れたいですね。それが難しい場合であれば、紫外線が強くなるこれから夏までの間だけでも、抗酸化作用のあるサプリメントなどを取り入れるのもいいしょう」
紫外線によるトラブルで見逃されがちなのが、頭皮への影響だ。この時季に浴びた紫外線が原因で、秋口に脱毛が見られることがあるという。
「紫外線の影響で、6~11月までは、薄毛の悩みを訴えるお客さまが増加する傾向があります」
そう警鐘を鳴らすのは、ヘッドスパプロデューサーの辻敦哉さんだ。
「頭皮に紫外線を浴びると、過酸化脂質という酸化した皮脂が増え、それが毛根を刺激して、抜け毛につながると考えられています。4月に浴びた紫外線の影響が頭皮に表れるのは大体2~3カ月後。そのため、夏から秋にかけてお客さまが増えるようです」
外出時には帽子や日傘で頭皮を守ることに加え、次のようなケアも有効だ。
「髪の分け目はこまめにかえて、紫外線が集中して当たる箇所を作らないことも大切。ほかに、シャンプーの前に椿油やシアバターオイルなどで頭皮を軽くマッサージすると、抜け毛の一因となっている過酸化脂質から頭皮を守ることができます」
強い日差しが照り付ける、ひと足早い“猛暑”を、きめの細かいケアで乗り切りたい。