【図解】ひざの曲げ伸ばし体操

 

 

【2】「ひざの曲げ伸ばし体操」下半身の筋力をアップ!

 

〈1〉タオルを丸め、片方の太ももの下に入れて腰かける。腰痛などがある方は、イスの背もたれに寄りかかるなどして楽な姿勢で行おう。
〈2〉〈1〉の状態から、脛に力が入りすぎないように注意しながら、足首を上に起こす。
〈3〉脚をなるべくまっすぐ伸ばした状態まで持っていき、5秒間キープする。蹴り上げないように、ゆっくりと行おう(反対の脚も同様)。

 

「コロナ禍の自粛生活で落ちてしまった下半身の筋力をアップさせ、ひざ関節にかかる負担を軽減する必要があります。というのも、ひざ関節の周りには軟骨や半月板、靱帯があり、これらが日常動作でひざにかかる衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。しかし、前ももの筋力が衰えてしまうと、それらにかかる衝撃が大きくなる。すると、今までと同じ負荷に耐えられなくなり、痛みが生じるのです」

 

この体操のコツは、座った姿勢でイスと平行になるくらいまでゆっくりと脚を上げて5秒キープすることだ。

 

「ちょっときついと感じるかもしれませんが、しっかりと筋肉をつけるために5秒はがんばって。脚を上げにくい場合は、太ももとイスの間に丸めたタオルを挟むとよいでしょう。これを1日15~20回3セット。1週間続ければ変化が実感できるはず」

 

【図解】タオルつぶし体操

 

 

【3】「タオルつぶし体操」前ももの筋力アップ!

 

〈1〉片方のひざの下にタオルを入れる。腰痛などで長座の姿勢がつらい場合は、あおむけに寝て行ってもよいので、無理のない楽な姿勢で行おう。
〈2〉〈1〉の状態から、脛に力が入りすぎないように注意しながら、足首を上に起こす。
〈3〉タオルをつぶすようにひざを伸ばす。急に力を入れないように注意しながら、前ももを意識してゆっくりと行おう(反対の脚も同様)。

 

「コロナひざの人は、ひざの可動域が狭くなっている傾向にあります。可動域を広げるためには、ひざ裏のストレッチが効果的です。ポイントは、前ももの筋肉に力が入っていることを意識しながら、ひざ裏に入れたタオルをゆっくりと押しつぶすこと。すると、ひざ裏のストレッチに加えて、前ももの筋トレ効果も同時に得ることができます」

 

これも、1日15~20回3セット行うことが好ましい。

 

「理想は、朝昼晩と行うことですが、むずかしい場合はご自身のやりやすい時間帯でかまいません」

 

ただし、体操を行っても改善がない場合は注意が必要だという。

 

「1週間ほど続けてもひざの違和感が解消しない、あるいは余計に痛みが出る場合は、別の疾患が隠れている可能性があるので、整形外科に診てもらってください」

 

■50代以上の場合は、変形性ひざ関節症の可能性も

 

「50代以上の方の場合は、コロナひざではなく、ひざ関節の軟骨がすり減って痛みが生じる『変形性ひざ関節症』の可能性があります。軟骨や半月板は、若いときはつきたての餅のようにモチモチしていますが、加齢とともに、鏡餅のようにガチガチになって、ひび割れてしまうのです。すると、階段を踏み外したり、いきなり運動を始めたりしたときの、ちょっとした衝撃がきっかけで、損傷が増悪することもあるので、注意が必要です」

 

せっかく明けはじめた自粛生活を思う存分楽しむためにも、3つの体操を習慣づけて、コロナひざ痛を撃退しよう!

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