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私たちが日ごろ口にしている食品の多くに使用されている添加物。

 

その中には、健康を脅かす恐れのあるものも少なくない。リスクを少しでも抑えるために、今日からできる心がけとはーー。

 

《香辛料を控え添加物を使用しない、子供でも安心して食べられるケチャップを作りたい! という想いで作られたそうです》

 

8月10日、こうツイートしたのは農林水産省のツイッター公式アカウント。

 

農水省が“添加物は使用しないほうが安心”と考えているとも捉えられるものだが、2日後にはなぜかこのツイートは削除されたのだ。

 

これに憤るのは、添加物の安全対策と削減を呼びかけている、日本消費者連盟の原英二さんだ。

 

「『国が認めた添加物は安全だ』と考えている人が多いのですが、添加物の安全性審査には限界がある。しかし、そこでの結果が一人歩きしてしまっています」(原さん)

 

国が安全性評価を基準としているのには、理由があるという。

 

「添加物の安全性がはっきりとわかっていないのに、安全なものとして使用する食品メーカーやスーパーが多いのが現実です。経済成長のため、国がそれを後押しする政策をとっているのです」(原さん)

 

実際、今年4月に食品添加物表示制度が改正され、「無添加」や「化学調味料不使用」などの表記は原則禁止されてしまったのだ。

 

「これも『添加物=悪いもの』というイメージを払拭したい業界や団体の意向でしょう。なるべく添加物を避けたいという消費者の知る権利がどんどん狭まっているのです」(原さん)

 

“食の安全”の目安がなくなりつつある今、“危ない食品添加物”を見抜くにはどうすればいいのか。

 

「添加物の一部には『発がん性』や『免疫力低下』の原因となる危険なものが含まれています。買い物をするときは食品パッケージの表面だけでなく、裏面の『原材料名』(後述)表示の食品原料の後の『/』に続く添加物の表示に注目しましょう。たとえば『甘味料(スクラロース)』という表記がありますが、これは『甘味料としてスクラロースという物質を使用している』という意味です」

 

こう話すのは、著書に『体に悪い添加物がよくわかる! スーパーで買ってはいけない食品ガイド』(大和書房)などがある科学ジャーナリストの渡辺雄二さんだ。

 

「どれが健康リスクのある添加物なのかを把握しておくことも重要です。前出のスクラロースは、砂糖の600倍の甘味があるとされる合成甘味料。これを5%含む餌をラットに食べさせた実験では、胸腺や脾臓のリンパ組織に萎縮が見られました。つまり、リンパ球が減り、免疫力が低下する恐れがあるのです」(渡辺さん・以下同)

 

甘味料【スクラロース】

含まれる主な食品:缶コーヒー、ヨーグルト、梅干し
危険性:免疫力低下

 

砂糖の約600倍の甘味があるとされる合成甘味料。有機塩素化合物の一種でダイエット甘味料として使われている。リンパ球が減って免疫力が低下する恐れがある。

 

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