■前頭葉を鍛えてボケないための8のルール
【1】週3回は初めての店に入る
「飲食店や買い物に行く場合、いつも決まったなじみの店に行くのではなく、話題の店や行ったことのない店に入ってみる。脳に日常の変化を経験させると、活性化につながります」
【2】服はなるべくこれまでと違ったものを着てみる
「たとえば、いつもワンピースを好んで着ている人は、まったく別の服に挑戦してみる。これも日常生活にメリハリをつけることで前頭葉が刺激され、脳の若さを保つことができます」
【3】毎日食べ物の種類を変える。5~7品に食材を増やす
「毎日食べ物の種類を変える。そしてこれまで3~4品だった食材を5~7品に増やす。年をとればとるほど栄養が足りなくなるので、食材は多ければ多いほどいい。老化予防になりますから。また、これまで使ったことのない食材で料理を作ってみる。あるいはいつもと違うレシピで、新たに料理のレパートリーを増やすのも効果的です」
【4】散歩をしたり運転したり、目の前の景色の変化を楽しむ
「歩くことは足腰を鍛える基本的なトレーニングになると同時に、前頭葉にもいい刺激を与えます。それは、目に映る景色がどんどん変わっていくからです。たとえば、ふだんあまり使わないルートをあえて選んで歩いてみる。そうすると、これまで気づかなかった新たな発見ができるかもしれません。車の運転も景色の変化を楽しめるので、脳のいい刺激になります」
【5】SNSで人とのキャッチボールを楽しむ
「ブログやTwitterなどをはじめると、見知らぬ人からさまざまなリアクションが来ることがあります。脳というのは、他人とのネットワークから大きな刺激を受けます。ただここで大事なのは、“いいね”を求めないこと。相手に媚を売るような投稿ばかりだと、前頭葉はあまり働かない。相手と議論になってもいいから、キャッチボールを楽しむことです」
【6】少額で投資をしてみる
「リスクがあって、アクシデントが起こるようなことをあえてやってみる。たとえば、節度を持ってやるということを前提に、少額でいいので投資をしてみる。世の中には予定調和を望む人たちが多いですが、予定どおりにいかないことをやったほうが、脳が刺激され、ボケ防止にもつながります」
【7】恋をする
「恋愛は投資やギャンブルと同様に、前頭葉にかなりの刺激を与えます。人間の脳は、年をとればとるほど“ときめき”を必要とします。女性が“思秋期”に恋をすると、男性よりも一気に若返ります。魅力的な異性にときめくだけでも、脳を刺激し、快感を得られます」
【8】肉を食べる
「“思秋期”になると、オトコは男性ホルモン、オンナは女性ホルモンが減っていきます。これを維持するためには、ホルモンの材料となるコレステロール、つまり肉類を取ることが重要なのです。さらに、“思秋期”ぐらいから、脳の神経伝達物質であるセロトニンが減少し、鬱になりやすくなるため、脳の老化を早めます。肉にはセロトニンの材料となるトリプトファンという必須アミノ酸が豊富に含まれているので、食べたほうがいいです」
初めての飲食店に入ろうとしたときに“まずかったらどうしよう”、新しい服に挑戦したときに、友人から“似合わない”と言われたらどうしよう……と、躊躇した場合はどうすればいいのか。
「失敗を恐れずに毎日が実験だと思って生活することが、前頭葉を鍛える一番のポイント。実験が失敗したら、次の実験をすればいい、そう思うことです。失敗というのは実験の結果なので、失敗しても意欲的にチャレンジを繰り返す。毎日が実験だと思いながら生活すると、年をとってからも退屈しなくなります。実際、年をとっても元気な人、頭がしっかりしている人は、意欲的な人ばかりです」
ボケ対策は、すでに50代からはじまっている!