■葛藤もあったが娘の「生きたい」の声に移植挑戦を決意
このちゃんは、小学校から始めたヒップホップダンスが趣味の、活発で物おじしない女の子だった。
「異変が起きたのは2020年6月、8歳のとき。せきが出て、だるく疲れやすくなって。最初は風邪だと思っていました」(好秀さん)
しかしクリニックの処方薬を飲んでも病状が改善せず、病院で血液検査や超音波検査をしたところ、心不全が判明。緊急入院となった。この日から夫婦交代で、病院の集中治療室通いが始まった。
「コロナ禍のために面会が1日30分〜1時間に制限されていたので、さみしくないかと心配でした」(好秀さん)
「入院当初は面会に行って私の顔を見ると泣き顔になるんです。胸が締め付けられる思いでした。自分たちが暗い顔をしてはダメと、病室では笑顔で接するように、夫婦で話し合いました」(瑞美さん)
たくさんの点滴につながれる娘を見て、病室から出ると涙があふれ出てくる。だが、このちゃんは、強くて優しかった。
「ボクが同じ立場なら『なんで私だけ』と、家族に当たりたくなるものですが、それが一切ないんです。小さい体で受け止めていて、もっと不安や恐怖をぶつけてもよかったのに……」(好秀さん)
昨年5月に拡張型心筋症と診断され、移植手術への挑戦を決意した。
「残された時間を家庭で過ごしたほうが幸せなのかもしれないという考えもありましたが、9歳だった娘は『生きたい』と訴えました。病気が治ったら、ダンスをして、ママの手料理を食べたいと言っています」(好秀さん)
高額な費用を多くの人から集うことに葛藤もあった。だが、前向きに生きようとする娘の命を諦めたくないというのが、両親の切なる願いだ。
「身勝手なお願いである事は、重々承知しております。みなさま。どうか、お願いいたします。好乃に、生きるチャンスを。夢に挑戦するチャンスを。私たちに娘の成長を見届けるチャンスを頂けませんでしょうか? どうかあたたかいご支援・ご協力を、お願い申し上げます」(好秀さん、瑞美さん)
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