「消化吸収もコントロールしている自律神経が乱れると、十分な栄養が摂取できず、髪や肌のツヤやハリが失われます。また老廃物の排出機能も低下するので、下半身に余分な脂肪がついたり太りやすくなることも。自律神経が整っている人は、同じ年齢を重ねていても、見た目も若々しく、健康でアクティブに過ごせています」
こう話すのは、自律神経研究の第一人者である、順天堂大学医学部・小林弘幸教授。
心身の衰えを防ぐためには、自律神経を整えることが大事だが、ポイントは1日のなかでの自律神経のリズムを意識すること。
「朝から日中まではゆっくり交感神経が優位になり、午後からは副交感神経が徐々に上がり始めます。そこで、昼間は活動的に過ごし、夜は休息する、自律神経のリズムに沿った生活を意識しましょう。
交感神経が活発なときに副交感神経を高めるような行動をしたり、逆に副交感神経が高まる夕方以降に、交感神経を刺激するようなことをすることで、リズムを乱している人は多いのです」
その結果、自律神経が乱れ、睡眠の質が低下したり、代謝が落ちたりして、老化が進む。
「交感神経と副交感神経が切り替わる朝と夕方は、老化をリセットする大切な時間。何事も『ゆっくり』を心がけ、ゆとりを持って過ごしてください。ゆっくり動くことで、自然に深い呼吸ができ、血流も改善します。自律神経のリズムも崩れにくくなるのです」
そこで小林先生に「老化をリセット」するために始めたい、8つの生活習慣を挙げてもらった。