■食品選びはパッケージの裏を見て
「ほかにも、人工甘味料を摂取し続けたマウスは不安症候群の発症リスクが上がるなどさまざまな研究がありますが、どれも長期間摂取し続けた場合の危険性です。『今日だけ飲む』といった単発的な摂取なら心配はいりません。問題は、水代わりにカロリーゼロ飲料を毎日大量に飲む人や、料理の甘みづけに砂糖を使わず、人工甘味料でできた砂糖代替食品ばかりを利用する人などです。WHOの勧告に従い、長期間の使用は避けたほうがいいでしょう」(泰江先生)
これまで“ダイエットの味方”だと思ってきたカロリーゼロ食品に頼ってはいけないとは!
WHOはダイエットのために、子どものころから甘い味付けを減らし、糖質や甘いものが欲しくなる脳を作らないようにすることを推奨している。
私たち中高年女性はどうしたらいいのだろう。
「糖を欲しがる糖質中毒脳を改善するには、糖質を取らないことが近道です。特にご飯やパンなどを減らしましょう。タンパク質や野菜などでしっかりと栄養を取ってください」(牧田先生)
「中高年女性は更年期以降、女性ホルモンが減少することで、内臓脂肪の増加、血圧の上昇、筋肉量の低下など好ましくない状況に陥りがちです。タンパク質と食物繊維をたくさん取りましょう。特に食物繊維は多くの日本人が不足している栄養素です。食物繊維を取って腸内環境を整えると、便通が改善され、ダイエット効果も期待できますよ」(泰江先生)
さらに泰江先生は、一見「体によさそう」と感じる野菜ジュースやフルーツジュース、飲むヨーグルト、スムージー、エナジードリンクなどにも注意が必要だという。
「食品を選ぶ際は必ずパッケージの裏面を確認してください。カロリーや糖質量の数字だけでなく、人工甘味料などが入っているかどうかチェックを」(泰江先生)
リスクの高い人工甘味料を避け、タンパク質と野菜多めの食生活で健康的なダイエットに挑戦しよう。