子どもの新学期がスタートして2カ月。保護者会の役員会・懇親会・親睦会と集まりも増えるにともない、実は「参加したくない」「なじめない」ーーかといって「仕事が忙しいから」などと役職を断ったら、総スカン、炎上すること間違いなし。そんなママたちの悩みが急増する季節。
今回、本誌は40代ママに緊急アンケートを実施。そこから見えてきた、2人に1人が悩みを持つPTA、ママ友トラブルと、回避法とは−−。
「PTAは、家庭環境も教育方針も異なる人の集まりです。相手の言動にいちいち怒ったり、傷つかないように柔軟性を持つよう心がけましょう」
そう語るのは、自身も2人の子を持つ心理学者で、作家の晴香葉子さん。銀座のNo.1ホステスとしても活躍し、人間関係の悩みに詳しい、心理カウンセラーの塚越友子さんもこう話す。
「みんな、実は苦手意識を持っています。『対等」であることを忘れずに、必要以上に下手に出ないように。言うべきことは伝え、自分の領分を守ることが大切です」
そんな心理のプロ2人が、アンケートに寄せられた「困ったとき」に、どう「いいわけ」すれば?という悩みに対して、ベストNG回答のケーススタディを伝授してくれた。
■仕事の残業を切り上げて毎回PTAに参加していますが月に1度は多すぎ、どうしても遅刻しそうなときどういえばいい?(47歳)
【ベスト】どうしても抜けられず、今急いで向かっています。よろしくお願いします(晴香さんの例)
「まず参加の意思と今の状況を一本連絡入れればOKです。PTAは任意参加のボランティア。『仕事』『家庭の事情』の優先は最初から共通のルールとしておいたほうがいいです。とはいえ人間関係も大事。グループの中には、遅刻や欠席しても嫌われない人がいます。それは参加しているとき楽しそうな人。PTA参加中に笑顔を心がけることで、遅刻しても『何か事情があったのね」と思ってもらえます」(晴香さん)
【NG】すみません、仕事で抜けられなくて……(塚越さんの例)
「専業主婦vs.仕事を持つママの溝は意外と深いです。遅刻理由に『仕事』『家庭』を持ち出すと、その溝を刺激して火に油を注ぎます。遅刻の理由は言わずに、ひたすら謝罪の言葉だけを伝えること」(塚越さん)
■ママ友ランチ、PTAと集まりが多い。しかも高級店が多く金銭的にキツいし、服のレパートリーもありません。家計も圧迫してるし、うまく断りたいです(40歳)
【ベスト】毎回は行けないけど、よかったら誘ってね!(晴香さんの例)
「家庭により事情はさまざまですし、時間とお金の使い方の価値観も違います。無理をしてると続きません。行けない理由を説明する必要はなく、『毎回は行けないけど、それでいいなら誘って』と明るくサラッと伝えましょう。それで声がかからなくなるなら、『多大な負担が不要になりよかった』と考えを切り替えて」(静香さん)
【NG】あの〜実は○○で××で着ていく服もないし……(塚越さんの例)
「断ること自体が“怖い”人も多いんです。それで、びくびくと詳細に理由を言って断ると、逆にいじめの対象にされやすい。たまの欠席は悪いことではないと自覚を持ち、堂々とはっきり断りましょう」(塚越さん)
これらのテクニックは「嫁姑」の間でも応用が可能だそう。
■毎年、夏休みと正月は必ず夫の実家に帰省していますが、姑の話題が、兄嫁はじめ親戚とご近所の悪口か、昔の自慢ばかりで辟易しています。居心地悪いし悪口聞きたくない。自分もきっと言われてる〜。どうしよう?(年齢無回答)
【ベスト】そんなことがあったんですか。お義母さん、そこでムカつかれたんですね(塚越さんの例)
「こういうとき、自分もいないところで言われていると思うと怖くなりますよね。感想や意見を求められたら、相手に起きた出来事をベースにおうむ返しをして、“私は話を聞いていますよ”のサインを出すことで、相手は敵ではないという認識を持ってくれます」(塚越さん)
【NG】そうなんですね〜(塚越さんの例)
「これだと相手に同意・同調したと解釈され、さらには、あとから『嫁の○○さんがあなたの悪口言ってたわよ』と、兄嫁や親戚に言われる可能性があります。また聞きたくないからと話を無視すると、相手を見下す意思表示になり、関係が悪くなるので、黙ってるのもダメです」(塚越さん)
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