「子供の成長に合わせて、マンションをリフォームするための資金、それから子供たちの教育資金を貯めることを決意し、3年前から家計の見直しを始めました」
そう語るのは、東京近郊の3LDKのマンションで、夫と子供3人(8歳、6歳、3歳)の5人暮らしをしている「気ままなママ」さん。彼女は、パソコンソフト「エクセル」で作った自家製の家計簿を日々、ブログ「気ままなママの節約&やりくり家計簿」上で紹介。家計をやりくりしてできた、毎月のへそくり額まで公表し、評判となっている。
「最初は、市販の家計簿を使っていたんです。でも、記入する項目が多くて、面倒だなと感じて。結局、自分で作るようになりました。わが家の家計簿は、1カ月4ページ構成になっています。1ページ目はまず、月の収入と、毎月の支払いが固定している支出、貯金など『基本生活費』が、パソコンで入力されています」(気ままなママさん・以下同)
固定費の内訳は、住宅関係費(マンションのローン返済、管理費)、教育費、そして「固定費積立」となっている。
「これは税金や保険料などを、毎月の積立額として計算したもの(固定支出)です。もうひとつは、衣類や帰省に関する費用などを積立額としたもの(流動支出)です」
保険や税金は、支払いの時期になってから家計を圧迫することが多い。そのため毎月、計画的に金額を積み立てておく作戦を取った。このやり方を紹介したところ、ブログ読者からも大反響あったというが、気ままなママさんによれば、じつはこれは苦肉の策から生まれたそう。
「夫の給与体系が変わり、ボーナスがなくなったんです。それまで税金も帰省代もボーナス頼みで、ざっくりとしか計算していなかったのですが、額の大きさびっくり。それで、月割りにして積み立てることにしたんです」
そして、彼女の家計簿の大きなポイントが「貯蓄」だ。
「おカネを貯めるためには、絶対、貯金を先取りすることです。夫のお給料が入ってきたら、まず、貯蓄分を確保します。子供の学資保険、デパート積立、リフォーム貯金、家電や冠婚葬祭費用も、ここで強制的に引かれます」
収入から固定費と貯蓄を引き、さらに光熱・通信費(この部分は月で変動するので手書き)を引いた残りが、「今月のやりくり費」となる。
「この1ページ目だけで、その月の収支が把握できるようになっています。『今月は最大、これでやりくりするぞ!』と毎月、決められます」
この金額を「食費」「外食費」「日用品・衣料費」などの出費と比較し、月の収支のペースを把握して、すべての支出をはっきりさせたところであまったおカネが、残高=へそくりとなる。
家計簿をもとに、ふだんの生活でも、ちょっとした節約を怠らないよう心掛けたという気ままなママさん。その結果、’13年は先取り貯金105万円と、へそくり9万8千386円、合わせて約115万円を貯めることに成功した。
「やりくりで、カツカツになることもありますが、毎月『先取り貯蓄』をしていると思うと、心に余裕が生まれます」