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「認知症患者の徘徊による失踪や鉄道事故などが注目されるなか、今春、認知症に特化した医療保険が登場しました」

 

そう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。認知症は、’12年には約462万人で65歳以上の高齢者の7人に1人。これが’25年には約700万人、5人に1人になると推計(厚生労働省)。認知症の介護は、もはや人ごとではない。そこで、萩原さんが新発売された認知症治療保険に加入するべきかを解説してくれた。

 

【太陽生命「ひまわり認知症治療保険」】

簡単な告知で加入でき、認知症の診断から180日経過したら、保険金300万円がもらえる。認知症以外にも生活習慣病や、高齢者に多い白内障や熱中症、骨折などもカバーする。

 

【朝日生命「あんしん介護 認知症」

公的介護保険の介護認定などと連動し、要介護1になれば以降の保険料支払いは免除。保険金は認知症の診断後に年金型なら毎年60万円が、一時金型なら300万円がもらえる。

 

「こういった保険の内容を見て加入しようか迷ったら、もらえるお金と、支払うお金を比較してみましょう。例として、女性が『あんしん介護 認知症』(終身・年金型)に、保険料月額が1万560円の60歳で加入。女性の平均寿命である86歳まで生きたケースを試算します」

 

それまで元気で介護とは無縁だったが、認知症リスクが高まる80歳(’14年・厚生労働省)で認知症になったAさんの場合。

 

「認知症になった80歳から86歳で死ぬまでに年金型なら60万円×6年間で360万円もらえます。が、60〜79歳までは保険料を月1万560円×12カ月×20年で約250万円支払っていることも忘れてはいけません」(萩原さん・以下同)

 

いっぽう認知症にならなかったBさんの場合。

 

「60〜86歳まで保険料を月1万560円×12カ月×26年で約330万円支払うことになります。早い時点で要介護1になり保険料総額が少ない可能性もありますが、平均寿命より長生きしてもっと多額になる可能性もあります。しかも、これだけの大金が掛け捨てで返戻金はありません」

 

新発売された認知症治療保険に加入するべきか迷った場合、加入年齢による保険料を調べ、「私の場合」を、自分で電卓をたたき、計算を。貯蓄額や親せきに認知症が多いなどの不安度合いも含めて比較。視野を広げ、貯金で備える方法も探してみよう。

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