「神社仏閣はもともと地域のパワースポットに建てられることが多いのです。そのパワーが直接、売り場に億をもたらすこともあれば、お参りする人たちの積んだ福が、売り場にパワーをもたらすことも考えられます」
そう話すのは宝くじ研究家の山口旦訓さん。山口さんによれば、全国には不思議なパワーを持つ「門前の売り場」がいくつかあるという。そんな億超えを連発する門前売り場をご紹介。
【東京都・浅草第一屋ビル宝くじセンター】’13年BIG・10億円、’14年グリーン・5億円
「以前、すぐ近くの商店に勤めていた男性がジャンボで1等を当てて『故郷に家を買ったので、これから帰ります』と挨拶に見えたことがありました。そのときも『浅草寺さんの御利益かしら』と話したのを覚えています。ここは、毎日、観音様にお参りする人が行き来する仲見世通りの売り場。自然に福が集まるのだと思っています」(販売員・萩原恵子さん)
【新潟県佐渡市・中央商事】’14年サマー・6億円
「ちょうど売り場の隣が専念寺。戦国時代、佐渡銀山で働く人たちが門徒になり、同じ宗派の総本山だった石山本願寺に銀100両を寄贈したと伝わっています。’14年のサマー1等は全国で20本。銀山で栄えた専念寺のパワーが、奇跡を起こしたとしか思えません」(店主・曽我ソノさん)
【山形県鶴岡市・ヤマザワくしびき店】’14年グリーン・5億円
「隣にあるのは、地元で大切に守っているお社(その名も金神神社)。いつも手を合わせています。5億円が出たときは、◯◯さんが大きな外車を買ったとか、家を新築したから××さんだとか、噂で持ち切りでした」(販売員・遠藤愛子さん)
【大分県佐伯市・矢野たばこ店】’04年ドリーム・3億円
「(店のすぐ横の名刹)大日寺には先祖のお墓もあり、40年以上、毎朝欠かさず、うちで買った人から大当たりが出るようお願いしています。最近も、年1本ペースで100万円クラスの当たりが。’13年のロト7で、常連の男性が3等144万円を当てて『マイホーム資金にする』と大喜びしていました」(店主・矢野幸子さん)
【静岡県沼津市・むさしや】’12年サマー・5億円
「小間物屋として開業して100年余り。ずっと浅間さん(丸子・浅間神社)のお膝元で商いをしてきました。つねにパワーを背中に感じています。先日も年配の女性が1千万円を当てたんですよ。うちは化粧品も売っているんですが、『お礼に娘用の化粧品をいただくわ』とたくさん購入してくださいました」(店主・竹下功一さん)
このほか、岐阜県美濃加茂市「平川たばこ店」(これまでにジャンボ1等23本)、東京都「アリオ亀有チャンスセンター」(ロト6・1億円)、東京都「宝くじロトハウス熊野前駅店」(’10年2月オープン以来、億が3本)と、門前の売り場は絶好調だ。
オータムジャンボは10月10日が発売最終日。最後の福は、門前の売り場で神頼みしてみてはいかが?