医学博士が実践「20歳若返る」病気にならない新常識 後編
「1日1食」という型破りな若返り法を実践して話題のナグモクリニック・南雲吉則総院長。著書『「空腹」が人を健康にする』(サンマーク出版)が25万部を突破した、空腹健康法のスペシャリストだ。今回は「20歳若返る新常識」という、今までになかった「逆転の健康法」を紹介してくれた。前編に引き続き、先生に後編を伝授してもらおう。
【健康にいい塩はない】天然塩や岩塩が人気ですが、現在の日本人は塩分過多。それらの塩は甘くておいしいので平気と思いがちですが、粒が大きいために味蕾(舌の味覚センサー)に届かないだけで、実は大量の塩分を取ってしまっているのです。塩や醤油などにこだわる前に、そのまま食べられる食材選びにこだわりましょう。
【カルシウムのサプリは不要】宇宙飛行士の方は、カルシウムのサプリを大量に飲んでいても、無重力下で運動できないために骨粗しょう症になってしまいます。実は骨の中のカルシウムは歩くことで増えるのです。女性高齢者のカルシウム不足は、閉経による女性ホルモン分泌停止だけでなく、運動不足も大きな原因。過激な運動は必要ないので、日ごろからたくさん歩いてカルシウムを生成しましょう。
【食べたらすぐに寝る】1日1食生活では、夕食を食べたらすぐ寝ることがオススメ。あえて脂肪を蓄えて明日の燃料とし、翌日の夕食まで体をもたせるためです。そもそも、空腹が若返りにいい理由は、空腹時に若返りホルモンとも呼ばれる成長ホルモンが分泌されること。もうひとつは、近年発見された若返り遺伝子「サーチュイン」が活性化すること。それらの分泌・活性化により、肌が白くなり皮膚や消化管の傷を治してくれるうえ、抗がん作用まであるのです。22〜2時の間に睡眠を取ると、若返りホルモンが分泌されますよ。
【口呼吸でアレルゲンを除去】僕は30年以上悩んだ花粉症を、口呼吸で治しました。食パンの上に花粉症のエキスをたらして、舌の下に入れて慣らしていく「減感作療法」という治療をヒントに、外を歩くときにいつも口呼吸していたら治ってしまった(笑)。実はこれ「サルズバーガーチェイス現象」といって、口からアレルゲンを取り入れることによって免疫的寛容が起きるという、昔からいわれている理論なんです。