都道府県の「魅力」ランキングで、最下位を記録してしまった茨城県。しかしちょっと待って。東京から近く、温泉も美味しいものも茨城にはいっぱいあるんです。そこで今回は、作家でコメンテーターの室井佑月さんが、茨城のオススメ観光スポットを5つ紹介してくれました。
【究極のモンブラン「洋風笠間菓子グリュイエール」】
茨城県は、栗の生産量全国第1位。中でも県中央部の笠間市は有数の産地で、これからの季節には「かさま新栗まつり」も開催される(’13年は10月5日・6日を予定)。そんな地元産の栗をふんだんに使用した「グリュイエール」のモンブラン(450円)は、ひと味違う仕上がりだ。
「まさしく大人のデザートの見本。ここのケーキは、素材の味が生きている。まるで美しい生活を営んできた、ほこり高い女性のよう。凛という言葉が似合う」(室井さん・以下同)
【巨大岩ガキ「那珂奏おさかな市場ヤマサ水産本店」】
那珂奏漁港にほど近い市場には、11軒の海産物店が立ち並ぶ。こちらのお店は2階がレストランになっており、豪華な海鮮丼(1,575円)が楽しめる。店頭では“巨大岩ガキ”を立ち食いできるし、さまざまな試食コーナーがあるので、それだけでお腹がいっぱいになりそう。
「ここで働く人々は、やたらと元気。気づくとこっちも、声を上げ大笑いしていた。そいうやり取りって、ものすごく気持ち良い。元気のお裾分けはサービスらしい」
【常陸牛専門店「レストランイイジマ」】
昭和38年創業のお肉屋さんが経営する肉料理専門店。提供されるのは、茨城のブランド牛肉「常陸牛(ひたちぎゅう)」だ。「常陸牛しゃぶしゃぶ極上コース(サーロイン)」(7,500円)のほか、ステーキやすき焼きのコースもあり、また、リーズナブルなランチもある。
「旨い! ここのお肉は、甘く、口の中でとろりと溶ける最上の肉。やっぱ、人間、美味しいお肉を食べるとパワーが出て来る。明日も頑張るか、って気持ちになる」
【日本三大稲荷「笠間稲荷神社」】
1350年以上の歴史を誇る、県を代表する神社のひとつ。殖産興業の守り神とされ、金運アップの神様としても祟められている。境内裏には、狐の置物が数多く安置された狐塚があり、静けさとともに独特の空気を感じさせる。
「商売繁盛、金運アゲアゲの神社なのだとか。なんのお願いでも叶えてくれる神社より、ご利益がありそう。古いオキツネ様が貫禄あって、少し怖かったけど」
【紅葉の季節にぴったりの名瀑「袋田の滝」】
滝が4段に落ちることから、また西行が「四季のたびに訪れるべき」と絶賛したことから、別名「四度の滝」。これからの季節は、秋は紅葉に包まれ、冬には凍結することもあり、見る者に感動を与える。
「観光パンフレットと違う! ここはぜひ行かないと。荘厳な滝を間近にすると、心が洗われるような気分になる。いや、ほんとうに滝の近くで発生するマイナスイオンが身体にいいの」