全国的に梅雨が開け、年々暑くなっていく日本の夏がやってきた。とはいえ、世界には日本より暑い国などゴマンとあるのだ。そこでここでは“夏をひんやり”過ごす海外おばあちゃんの知恵袋をご紹介!
〈モロッコ〉
夏は40度超えも珍しくないという北アフリカのモロッコ。日本のように冷たいものを飲む習慣はなく、温かいお茶やスープを飲み、汗をかいて気化熱で涼しくなるのが昔からの方法。クミンやコリアンダーを加えたミネストローネのようなスープ「ショルバ」が定番です。
〈イタリア〉
とにかく日中は暑い。日本のような湿気はないので刺すような暑さ。でも個人宅に冷房があるのはまれ。日中は雨戸も閉め切って室内で電気をつけて過ごします。そのほうが体調を崩さないので、習慣化したのでしょう。お年寄りはこんな時間、世間話とトランプを楽しんでいます。若い人はテレビ。にんにくはふだんから料理に使いますが、夏場はアーリオ・オリオ・ペペロンチーノ(にんにくと唐辛子のシンプルなパスタ)などを食べます。
〈韓国〉
韓国では1年でいちばん暑い時期を「中伏(チュンボッ)」と呼び「参鶏湯(サムゲタン)」を食べて夏バテを予防。鶏を丸ごと1羽使い、中に高麗人蔘、もち米、にんにく、栗、なつめなど、体を養うものを詰めて煮込みます。食べ終わるころにはじわじわと元気が……。
〈ベトナム〉
暑い季節の昼には昼寝がいちばん。外を出歩けば体力を消耗して疲れるだけなので、家で仮眠をとるのがベスト。ベトナムの都市には居心地のよいカフェがたくさんあるので、働いている人や学生などは、無理せずカフェでブレイクタイムをとっています。
〈ウルグアイ〉
暑い季節にはとにかく体力を温存するために気温が高い日中には動かないこと。あとは水分補給を忘れないこと。水を飲み過ぎると胃腸が弱るので、この季節はすいかをよく食べます。すいかには体温を調節してくれる働きがあるので、ちょっとつまめるサイズに切って冷蔵庫に常備して食べます。
〈中国〉
お粥を食べます。鶏のだしでお粥を炊き、一緒に蒸し鶏などのタンパク質、何種類もの温野菜の常備食が用意されています。冷たいものは口にしないのが中国の伝統食事法。続けていると内蔵が健康になり、肌のきめが細かくなります。