「現在、ネコの平均寿命は、室内飼いで15.7歳。ひと昔前と比べて、飛躍的に延びています。キャットフードが良質なものになったことと、医療の進歩などがその理由です。しかし、20歳を超えるような長寿ネコの場合、長生きの理由は、それぞれ違うようです」

 

東京猫医療センター院長の服部幸先生は、ネコの寿命についてこう話す。高齢化の波が押し寄せているのは、何も人間の世界に限ったことではない。ありえないくらい長寿なネコが、日本中にいっぱいいるのだ。では、実際に長生きしているのは、どんなネコなのか。

 

ペットの総合情報サイトanimaLaboで毎年、敬老の日に合わせ開催される「ご長寿ペットフォトコンテスト」に応募した、鹿児島県に暮らす「モモ」くん(オス・21)の飼い主・平瀬敬子さんは、食事にこだわっている。尿路結石対策として水道水は飲まさず、ミネラル分を取り除いた水を取り寄せている。ときには「水素水」をあげることも。

 

「とはいえ、誕生日などの特別な日には、体にはあまりよくないかなと思いつつ、モモが大好きなメロンや桃、いちごジャムを少しだけあげちゃいます」(平瀬さん)

 

好奇心旺盛なモモくんは、若いころ、ドアの隙間から脱走。戻ってきたときには、前歯を2本、折っていたという。

 

「ほかのネコとケンカでもしてきたんでしょうね。活発なコで、今でも明け方に部屋中を駆け回る“大運動会”は、週1回の恒例行事です」(平瀬さん)

 

そんな活発なモモくんのため、平瀬さんは“お年寄り”扱いせず、天気が悪い日でも、危なくない範囲でベランダに出したりと、好奇心を満たすようにしているそう。

 

「食や健康のほかにも、ストレスのない環境が長寿には大切です。診察でも、大きな声で鳴いたりする“やんちゃ”なコほど、長生きの傾向が強い印象を受けます。ストレスを発散する方法を、知っているからなんでしょうかね」(服部先生)

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