新型コロナウイルスの影響で需要が急減した観光業界を支援するため、1人当たり1泊2万円、日帰り旅行の場合は1万円を上限に国内旅行代金の半額を国が補助する「Go Toトラベル」。東京を発着する旅行や東京都民の利用は対象から外し、7月22日から始まったが、全国的に県をまたぐ移動は慎重に行いたいもの。“巣ごもりしたぶん、羽を伸ばしたい!”と考える人のために、安全に旅行を楽しむための方法をご紹介――。
「美しい景色を見て感動したり、自然の中で体を動かしてリフレッシュしたり……旅は日ごろの疲れを癒してくれるもの。自粛生活で精神的に疲弊している今こそ、必要といえるかもしれません」
こう話すのは、旅行ジャーナリストの村田和子さん。6月19日より、都道府県をまたぐ移動の自粛要請が解除され、各地で観光業の再開に向け動きだしている。とはいえ、旅行計画の立て方や現地での過ごし方に不安を抱いている人も多いのでは。
「コロナ対策に完璧がない以上、自分が求める安全のレベルを明確にすることが大切です。旅行中はそれに準じた行動を取り、自分の身は自分で守る、その地域で広めないという意識を持ちましょう」
村田さんに、感染しない&感染させないためのマナーを聞いた。
■どうやって行くか?
ベストはマイカーでの移動。新幹線や飛行機を利用する場合は、できるだけ密にならない座席を指定したい。
「換気システムにより、飛行機や新幹線は数分おきに空気が入れ替わるので、密閉空間ではありません。ただし座席のテーブルや肘掛けを除菌シートで拭くなど自分でも対策を」(村田さん・以下同)
■旅先での行動
旅の出発前に体調が悪いと感じたら潔く諦める勇気を持って。
「チェックインの際に宿泊者への検温を行う宿が増えています。現地で旅行の計画が台無しになることを防ぐため、また現地の方に迷惑をかけないためにも、出発前に体調確認しておきましょう」
旅先での行動は、マスクの着用やこまめな手洗いなど日常生活で行っている対策が基本となる。
「ただ、旅行中はお城の内部など室内なのにエアコンの効いていない場所で、マスク着用ということも。入場前に水分補給したり、熱中症対策を忘れずに」
公共の施設、とくに多くの人が利用する温浴施設では、混雑した時間をさける、脱衣所や休憩室に必要以上に長居しない、据え置きの共用アメニティの利用も注意が必要だ。
「施設でも消毒など気を付けていますが、気になるようなら、自宅から持参するといいでしょう。高温多湿の洗い場や浴槽は、感染リスクは低いといわれていますが、距離をたもち、おしゃべりは控えめに」
観光庁からは、感染防止のための留意事項をまとめた「新しい旅のエチケット」も発表されているので、参考にしよう。旅先でもスマホを活用して最新の情報を収集しながら、安全で楽しい旅を!
「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載