新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって、この夏のボーナス支給額は昨年より平均で5万6,000円の減額に(日本生命調べ)。この家計のピンチをなんとか乗り切るために役立つワザを、マネーの賢人に教わりましたーー。
「日ごろ家計の不足をボーナスで補填してきた家庭にとって、コロナ禍の夏は本当にピンチ。取り崩せる貯金があれば、それでなんとか乗り切ってほしいところです。ただ、コロナ禍はすぐに収束するとは思えません。夏のボーナスの先でのさらなる減収に備え、早めに今後の家計の見直しをすることをお勧めします」
そう話すのは、省エネのアドバイスが得意な節約アドバイザーの和田由貴さん。いまでもギリギリの家計を、どこから見直したらよいのだろうか?
「節約とは、『いまあるお金を大切にしながら、上手に使うこと』です。節約と言うと、つい毎日の買い物などを『いかに安く済ませるか』にピリピリしてしまいがちなイメージがありますが、それでは長続きしません。出費が減るようなシステムを取り入れることがカギです。そのためには電気やガスなど、毎日の生活に基本的にかかっているお金=固定費の見直しがポイント。それによって継続的にムダを防いでいきましょう」
そこで、和田さんが固定費の見直しで「ボーナス減の夏」を乗り切る家計の裏ワザを教えてくれた。
【裏ワザ1】電気の契約アンペア数は、無理に下げずに家電を長持ちさせる!
「電気代の見直しをする際、基本料金を下げるために契約アンペアを下げることがよく提案されますが、そのリスクにも気をつけて。4人家族の場合、50アンペアが一般的。30アンペアにすると、エアコン、電子レンジ、ドライヤーを同時に使っただけでブレーカーが落ちてしまったという声をよく聞きます。不便ですし、パソコンやエアコンなど、突然の停電に弱い家電が故障しやすくなるリスクも。目先の電気代より、家電を長持ちさせたほうが結果的にお得でしょう」(和田さん・以下同)
【裏ワザ2】かさんだ電気代の見直しは冷蔵庫から始める!
「家庭で消費する電力の冷蔵庫の占める割合が大きくなっています。このコストを抑えるのにいちばん手っ取り早いのは、ズバリ買い替えです。10年前の冷蔵庫と比べ、最新型の電気代は、約43%削減、年間6,480円お得というデータがあります(環境省「COOL CHOICE」調べ)。省エネだけでなく、野菜を長持ちさせる機能や保冷技術も格段に進化しているため、金額には見えないメリットも。冷蔵庫の平均使用年数は約13年と言われますが、10年使ったら買い替えも検討を」
【気になるマネーニュース】大幅値引きの家電量販店も。「買うのはネット一択」は改めて!
「いまや家電量販店はショールームと化して、『買うのはネットで』という人も多いですが、店頭とネット通販の最安値を比較すると、量販店のほうが安いケースも。これは在庫過多などで、早く売りたいなどの理由によるようです。さらに、配送料や古い家電の引き取りなど、価格以外のサービスのメリットも注目すべきポイントです」
ぜひ、効率的でストレスのないコストダウンで、ボーナス減の夏を乗り切る一助にしたい。
「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載