コロナ禍で「キレる人」急増中“この先への不安”が原因か

「最近、街中や電車内など公共の場で怒鳴っている人を見かけませんか? 実は、新型コロナウイルスの影響で、世の中に怒りっぽい人が急増しているのです」

 

そう語るのは『あなたのまわりの怒っている人図鑑』(飛鳥新社)の著者で、日本アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介さん。安藤さんは怒りと上手に付き合うための心理トレーニング“アンガーマネジメント”の日本における第一人者だ。

 

なぜ、こんなに怒りっぽい人が増えているのかーー。

 

「怒りが生まれる仕組みは、火をつけるライターにたとえられます。燃えている炎が怒りだとすると、『〜すべき』というコアビリーフ(信念や思い込み)が着火石。そしてガスは、不安や苦しみなどのマイナスの感情、不健康やストレスなどのマイナス状態でできています。コアビリーフが裏切られると怒りの火花が散り、そこにマイナス感情・状態というガスが加わることで、怒りの炎が燃え上がるのです。このコロナ禍で、この先どうなるのだろうという不安やストレスなどのマイナスの感情・状態がたまりやすくなっています。そのせいで、以前なら少しイラッとした程度ですんだことでも、ガスが大量に注入されてボーボーと燃え上がってしまうのです」

 

また、怒りをストレス発散の手段として使う人もいるのだそう。

 

「怒りをぶちまけてすっきりした、という経験はありませんか? しかし普通、怒ると後味の悪さが残ったり、トラブルになったりします。そこで、怒りたい人は自分にリスクの少ない、弱い人を狙って怒ることが多いのです」

 

安藤さんは、特にこのコロナ禍で、正義を振りかざして怒る「正義中毒」タイプの人が増えていると指摘する。

 

「先行きが見えないコロナ禍の世界で、“正義”はとてもわかりやすく、正当化しやすいもの。『この世は公平であり、正義は報われ悪は罰せられるべき』と思い込んでいる正義中毒の人にとって、自分の思う正義から逸脱している人は格好の怒りのターゲットに。マスクをつけていない人を怒る“マスク警察”や、自粛期間中に、県外ナンバーの自動車や営業中のお店へ嫌がらせをしていた“自粛警察”などが典型的な例です」

 

「女性自身」2020年10月27日号 掲載

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