画像を見る

「新型コロナワクチンを2回接種した方には、飲食やサービス代金を割り引きます」そんなキャンペーンが増えている。たとえば、居酒屋「ミライザカ」や「三代目鳥メロ」などを展開するワタミは、生ビールやソフトドリンクなどを1人1杯無料に。

 

そんな、新型コロナワクチン2回接種済みの人に向けた“特典”について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。

 

■陰性証明でも特典をもらえる配慮も必要

 

「白木屋」「魚民」などのモンテローザでは最初の1杯を1円に、「カラオケ館」では室料が10%引き。リーガロイヤルホテル東京では宿泊料が15%引きなど、飲食店だけでなく、宿泊施設や旅行ツアーなどにも多く見られます。

 

また、自治体が主導するものが多いのも特徴です。

 

たとえば神奈川県横須賀市では接種記録などを提示すると、市内の協力店で10%引きなどの特典が受けられます。6月中旬から始まり、今では30を超える商店街やイオンなどの大型店も参加する大規模キャンペーンになりました。

 

地元の商店街で使えるクーポンを配るのは、大阪府羽曳野市です。市内の郵便局などで接種記録を見せると、1人2,000円の商品券が受け取れ、’22年2月末まで使えます。

 

今後は、こうしたクーポンの配布が広がりそうです。奈良県では2回接種済みの県民のなかから抽選で20万人に3,000円の飲食クーポンを配布すると発表。また、兵庫県は楽天と連携し、ワクチンを2回接種した学生に、2,000円相当のポイントを付与する予定です。そのうち1,000円分は県のオンラインショップでのみ使えるものですが残りは楽天ポイント。学生向けに使い勝手も考慮したといいます。

 

これら接種済みの方への特典には、2つの狙いがあります。

 

1つ目は、経済の活性化です。新型コロナの感染拡大で、飲食業などの収益の落ち込みは目に余るひどさです。特に中小零細の事業者を支える施策が必要でしょう。

 

2つ目は、ワクチン接種の促進です。ワクチン接種はよく、車のシートベルトにたとえられます。シートベルトを装着しても事故に遭わないわけではありませんが、事故に遭った場合の被害を抑える効果があります。ワクチン接種も同様で、新型コロナにかからないとはいえませんが、軽症で済む可能性が高くなります。私は、ワクチンを打てる方は打ったほうがよいと思っています。

 

もちろん、体質などの問題でワクチン接種ができない方々を忘れてはいけません。接種済みの特典は、陰性証明などでも受けられるように、さらに、検査費用の無料化や補助も必要だと思います。

 

国も接種証明の電子交付「ワクチンパスポート」の活用を検討しています。ただマイナンバーカードでの申請を想定しているとか。

 

京都府亀岡市ではカード型の証明書を発行していますし、群馬県ではスマホアプリの「群馬県版ワクチンパス」を近く創設します。こうした知見を集めて、シンプルな手続きで、誰もが簡単に使えるものにしてほしいと思います。

経済ジャーナリスト

【関連画像】

関連カテゴリー: