ゆうちょATMに小銭を預けると110円…新設の「硬貨取扱料金」とは
画像を見る 【図解】改定後の75歳以上の医療負担割合

 

■収入が減るなか負担増の流れは続く…

 

【4月】

 

60歳を過ぎて仕事を続けながら年金を受給する「在職老齢年金」(特別支給の老齢厚生年金)の制度が改正に。

 

〈在職老齢年金〉:60〜64歳の「年金額が減額されない停止基準」が「28万円→47万円」に。

〈老齢厚生年金〉:65歳以降、毎年10月に、それまでの加入期間をもとに年金額を計算する方式に。

〈老齢基礎年金・老齢厚生年金〉:65歳以降で受給できる老齢年金の繰り下げ上限が「70歳→75歳」に。

〈国民年金手帳〉:廃止され、基礎年金番号通知書に切り替え。

〈企業型確定拠出年金(企業型DC)〉:受給開始を「60〜70歳」から「〜75歳」に拡大。

〈個人型確定拠出年金(iDeCo)〉:受給開始を「60〜70歳」から「〜75歳」に拡大。

 

「現行制度では、60〜64歳の人で、月々の年金(1)と、月給+ボーナスの1カ月分(2)の合計額(1)+(2)が“28万円”を超えると、年金の支給額の一部または全額がカットされます。この上限が“47万円(令和3年度の額)”に引き上げられます。つまり、(1)と(2)の合計額が47万円までであれば、年金額はカットされず、全額受け取れるようになるということです」

 

■収入が減るなか負担増の流れは続く…

 

また、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方で、“受給開始の繰り下げ年齢”の上限が70歳から75歳に拡大することも覚えておきたい。受給開始を遅らせれば、月ごとの支給額は上積みされるが、もらえる期間は短くなる。

 

「これと同様に、企業型確定拠出年金(企業型DC)と個人型確定拠出年金(iDeCo)の受給開始時期も75歳までに拡大します」

 

【5月】

 

〈企業型確定拠出年金(企業型DC)〉:加入可能年齢を「65歳未満」から「70歳未満」まで引き上げ。

〈個人型確定拠出年金(iDeCo)〉:加入可能年齢を「60歳未満」から「65歳未満」まで引き上げ。

 

「さらに、5月には加入可能年齢の上限が企業型DCで65歳未満から70歳未満に、iDeCoで60歳未満から65歳未満にそれぞれ延長され、老後資金を準備するための期間が延びることになります」

 

日々の出費から、老後の資産設計まで、さまざまな制度が変わる’22年。家計を守るためにも、これらの動きに置いていかれることのないようにしたい。

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