「いまレタスの出荷価格が暴落し1玉20円程度しか入りません。畑には出荷されていないレタスが……今日も廃棄されています」
7月某日、こんなツイートが拡散された。現在、3.7万件超ものリツイートがされ、話題になっている。
東京都内にある大手スーパーの青果コーナーでは、大根1本280円、ほうれん草1袋198円、大葉1袋88円と、野菜が軒並み値上がりしている。
これに対し、レタスは大手スーパーでも98円。新宿区の青果店では、レタス1玉10円でたたき売りのような光景も見られた。
安いからといって、小ぶりだったり、不良があるわけではない。
しかし、農水省が毎月発表する東京都の野菜の小売価格(7月29日公表)を見ても、レタスの平均価格は前年比68%まで落ち込んでおり、1キログラムあたり296円に下がっている。
レタスはなぜ、価格が急落しているのだろうか。
レタス出荷高日本一を誇る長野県でレタス農家を営む梅田さん(仮名)はレタスの値下がりについてこう話した。
「レタスが作られすぎていることが原因です。実はレタスは下手くそな人にも作れてしまうため、県外にノウハウが流出し続け、生産量が上がっています。この現状に加えて、長引くコロナ禍で飲食業に直接に卸す需要が激減したことも一因です。そしてさらに追い打ちをかけたのが今年の天気。天候にも恵まれて、大豊作となってしまっているのです。捨てるのはもったいないので、ぜひ食べてください」
そんな安価なレタスを、物価高の今こそ積極的に食卓に取り入れ、節約をしよう。
料理研究家であり栄養士の成田和子先生に、レタスをたくさん食べられるおすすめの調理法を聞いた。
「生食だと1食4~5枚程度が限界ですから、火を通すのがおすすめ。ギュッと小さくなるので、かなりの量を取ることができます」
和洋問わずふだんの料理に一工夫して、レタスで代用するだけで一品できる。