大地震で家屋倒壊…九死に一生を得た5人の実話
画像を見る 阪神淡路大震災で大きな被害を受けた神戸市・浜手バイパスのRC橋脚

 

■実例2:「うつぶせになって布団にくるまった」(お笑い芸人・かみじょうたけしさん)

 

お笑い芸人のかみじょうたけしさん(45)は当時、淡路市の実家に住む高校2年生。

 

「朝6時前で、2階で寝ていました。『夢か』と思ったんですが、『ゴーッ』というすごい音で目が覚めて『地震や!』と。部屋の勉強机は下のスペースが狭くて入れない。とっさにうつぶせになって、布団にくるまりました。そしたら僕の身長よりも高くて観音開きのごっつい古いタンスが、背中に乗っかってきて『死ぬ!』と思ったんです。僕と妹のスペースを部屋の真ん中で仕切っていたタンスでした。押しつぶされそうになりながらも、夢中で背中と腕の力を使ってなんとか、はねのけまして。妹と、2階の別室にいた両親は無事でした。でも、僕らは2階にいるはずやのに、いまは地上の高さと同じ……。『1階がつぶれた!』と、一人寝ていた祖母が気になりました」

 

■実例3:「仏壇がシェルターになった」(お笑い芸人・かみじょうたけしさんの祖母)

 

「『1階だった』ところはぐちゃぐちゃで、呼びかけても返事はない。すると倒れたお仏壇の下に、足が見えたんです。それで一生懸命、引っ張り出して救出しました。お仏壇のお位牌などをまつる部分の周辺が運よく空いていて、祖母はその隙間で助かった。当時85歳の祖母は『(戦死した)おじいちゃんが助けてくれたんや』と言っていました」

 

「阪神大震災の発生は明け方で、就寝中でとっさに布団をかぶった人も多かったようです。実例2でかみじょうさんが布団の中でうつぶせになったのは適切な姿勢でした。頭を下げて四つんばいになる、この『ダンゴムシのポーズ』は、もし上から家具が落ちてきたり、抑えつけられても、背中で防ぎながら少しずつ体をずらして脱出可能です。ただ、体重の4倍以上の重さになれば対処は難しくなります」(国崎さん、以下同)
しかし、実例1の女性や実例3のかみじょうさんの祖母のように、家具の下や隙間で生存できたのは「幸運な例と考えるべきで、そのまま下敷きになって命を落としてしまったケースもある」そうだ。

 

「まず、『(2階建てなら)寝室は2階にする』『寝室には割れ物、重い家具を置かない』ことを根本的な対策として実践してください」

 

割れる可能性のあるガラス製の物品は寝室に置かず、アクリル製の花瓶や、柔らかい素材の掛け時計に替えればリスクを軽減できる。

 

「タンスや本棚も寝室ではなく、なるべく別室に集約しましょう」

 

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