■比較的お手ごろなじゃがいもを上手に活用しよう
農林水産省の発表によると、生産地の北海道と鹿児島での収穫が順調だったことから、全体的に出荷数量が平年を上回っており、比較的安く市場に出ている。
その価格が下がっているじゃがいもを賢く利用すべく、管理栄養士の岩﨑啓子さんにじゃがいも料理を教えてもらった。
「じゃがいもはビタミンC、整腸作用のある食物繊維、利尿作用のあるカリウムなどが含まれた食品で、加熱してもビタミンCが壊れにくいという優れた特徴があります」
食物繊維は100g中8.9g含まれていて、これは日本人女性が1日に目標とする食物繊維18gの約半分にもなるという。
高騰している葉物野菜の代わりにじゃがいもを千切りにしてゆでておひたしにしたり、にんじんの代わりに千切りしたじゃがいもでラペを作ることもできるのだそう。
「今の季節だと新じゃがをみずみずしくいただくことができます」(岩﨑さん、以下同)
じゃがいもを使ったレシピは、じゃがいものよさを引き出す調理法。
「じゃがいもだけミネストローネ」は、トマトジュースを使うのがポイント。
「トマトジュースには抗酸化作用のあるβカロテンが含まれています。トマトは今、高騰している野菜ですが、トマトジュースだと価格が安定しています。
また、じゃがいものビタミンCは水に溶けやすいのですが、スープにすることで、栄養素を損なうことなく、すべての栄養素をまるごととることができます」
「じゃがいもホイコーロー」は、キャベツをじゃがいもに置き換えて作る。
「にんにく、しょうがを一緒に使うことで、食欲増進、消化促進に働きます。また味噌や豆板?は整腸作用も促します」
ただ、じゃがいもは糖質なので、食べすぎないように注意。
「特に糖尿病の方はじゃがいもを食べた分、ごはんを少なめにするなど、糖質コントロールも心掛けてください。また、じゃがいもにはカリウムも豊富なので、カリウム制限をしている腎臓病の方は、じゃがいもを調理前に水にさらしてカリウムを抜いてから調理しましょう」
今が旬のじゃがいも料理、おいしく召し上がれ。