■内蔵されているリチウムイオン電池から発火
尼崎市では、件数は少ないものの、数年前からリチウムイオン電池が原因の火事が一定数発生しているのだという。
「近年、毎年数件のリチウムイオン電池が原因の火災が報告されています。今年もすでに2件のリチウムイオン電池による火災が報告されており、これから暑くなる夏を前に、動画を紹介させていただきました」(尼崎市消防局)
この動画は多くの反響を呼んでおり、「気をつけたい」「知らなかったら落としてもそのまま使っていたと思う」などの書き込みがある。
また、「リチウムイオン電池が内蔵されている携帯電話から発火したことがあるので、リチウムイオン電池製品は怖い」といった体験談も書き込まれていた。
爆発の様子を映像化したNITEの製品安全センター製品安全広報課主任の岡田有毅さんに、携帯用扇風機のリスクについて聞いた。
「携帯用扇風機に内蔵されているリチウムイオン電池は中に引火性の高い電解液が使われています。
携帯用扇風機を落としたり、ぶつけるなどの衝撃を与えて、中の電池の容器が凹んだり、破損すると、電池の中がショートして発熱します。さらに発熱が発熱を引き起こすという“熱暴走”の状態を招き、中のガス化した電解液に引火すると火が噴き出たり、爆発したりします」
そして映像のような破裂が起こる。実際に爆発によって大やけどを負ったという被害報告も入っているという。