■足立区、葛飾区、江戸川区が語った「真相」
この3区にLUUPが普及していないのは、なぜだろうか? そこで本誌は足立区、葛飾区、江戸川区に問い合わせてみた。
まず足立区の担当者によれば、「LUUPさんから事業の案内を受けたことはあります」とのこと。「都心の自治体はLUUPさんと協定を結んでいるところもあるようですが、足立区ではそういったことはございません。LUUPさんが独自で開拓されているかと思います」と述べ、「今後、普及する可能性はあるかもしれません」と語っていた。“LUUPを拒んでいるわけではない”とのことだが、普及されるとなれば「事故も多いと聞いていますので、安全性の面では心配なところはありますね」と懸念もあるようだ。
いっぽう足立区では、シェアサイクルプラットフォームを提供する「OpenStreet株式会社」と協定を結んで、シェアサイクル事業を実証実験中だという。担当者は、「公園など区の施設で協定に基づいて場所をお貸しして、区民の利便性を図っている状況です」と説明しいていた。
次に話を聞いたのは、葛飾区。担当者によれば「これだけ急拡大しているなかで、当区にもLUUPの方がご案内に来られたことはございます」と明かし、区内でもLUUPが普及する可能性があると推察していた。その上で担当者は、こう述べていた。
「シェアサイクルや普通の車と同じように便利な交通手段として、住民に受け入れられるのであれば広がっていってもらいたいと思います。いっぽう、気を付けなければいけない面として、交通ルールなどをちゃんと守った上で広まって便利になってほしいと思います」
なお、葛飾区でもシェアサイクル事業に取り組んでいるという。また担当者によれば、「区がLUUPの営業に関して、許認可権限を持っているということはございません」とのこと。ただ、区が所有する敷地にポートを設置するとなれば、いち土地所有者として判断することになるようだ。
そして江戸川区の担当者も「以前にLUUPの担当者の方から事業の説明を受けたことはございます」と明かしつつ、「江戸川区として特にポートの設置を拒否しているということはないです」と明言していた。いっぽうLUUPが普及することについては、「電動キックボードに関しては安全面でちょっと心配だなという風には感じています」とコメント。
またシェアサイクル事業に関しては、「すでに(共同事業者の)OpenStreet株式会社が入っておりますし、区の方でもレンタサイクルを実施しています」と説明していた。