■まずは手軽に始められる「ポイント運用」から
「実際の投資で大暴落はめったに起こりません。それより、ポイントが失効してゼロになるほうがリスクです」(菊地さん、以下同)
また、ポイント投資であってもNISA口座が使えるため、売却時に利益が出ても非課税になる。
ポイントで買った投資信託を保有することで、さらにポイントがもらえる証券会社もある。
「なによりポイントを使って投資を体験してみると、『思ったより怖いものではない』と納得する人が多いと思います」
ひと口にポイント投資といっても、実際は2種類あるという。
「1つ目は『ポイント運用』です」
まず、安定運用を目指すバランス型や、より大きな利益を目指すアクティブ型などいくつかのコースから1つを選ぶ。
運用するポイントは、選んだ投資信託などと連動した値動きをとる。
ただし、ポイントのままの増減なので、解約して手元に戻るのはポイントだ。
「ポイント運用なら証券会社の口座を開設する必要がなく、投資コースも限定的で選びやすいので、今すぐにでも始められます」
ポイント運用に慣れたら、2つ目の『ポイント投資』に移行するとよいだろう。
ポイントを現金として扱うので、ポイントが原資でも現金で行う投資と同じ本物の投資商品から投資先を選べるのだ。
「ポイント投資を始めるには、証券会社の口座開設が必要です。ポイントごとに提携する証券会社が決まっていますので、注意してください」
ポイントは1pt=1円が多い。
投資信託などは100円から購入できるので、100ptあればOK。
100pt以上は1pt単位で投資できるのが一般的だ。
ただ、「期間限定ポイント」などはポイント投資に使えない証券会社が多い。
A子さんは3年前の2022年6月にたまっていた1万楽天ポイントで、「オルカン」と呼ばれる「eMAXIS Slim全世界株式」を購入してみた。「ポイントがたくさんあったのでお試しで」という軽い気持ちだったという。
それが思わぬ利益を生んだようだ。
A子さんは「最近ものすごく上がっていたので売却しました。元手の1万ptが1万5945円になっていたんです(NISA口座、手数料は考慮しない)」と3年間で6000円近く増えたことが信じられない様子だ。
