米価の高騰により、新米をあきらめている家庭は多い。しかし“お茶”を使えば、備蓄米を手軽に風味アップできるのだ(写真:shige hattori/PIXTA) 画像を見る

新米のおいしい季節になった。つやつやのご飯を堪能したいところだが……去年より増産傾向にある米の価格は、大きく変わる気配はない。

 

農林水産省によると、10月31日までの1週間で全国のスーパー約1千店舗で販売された米の平均価格(5kg)は4,208円。前週より43円低下したものの、8週連続で4千円台という高値を推移している。この状況では、新米を気軽に購入することも難しい。

 

そこで、引き続き活用したいのが備蓄米だ。しかし、備蓄米や古米は硬さや特有の雑味、パサつきが気になるという人も多い。

 

「備蓄米や古米をおいしく食べたいときは、“お茶”でお米を炊いてみてください。お茶で炊くことでまろやかな味になり、備蓄米や古米特有の雑味やパサつきが消えて食感がぎゅっと締まります。お茶の風味がつくだけでなく、“お米そのもの”がおいしくなるんです」

 

こう話すのは、世界各国でお茶を販売する、株式会社HOJO代表の北城彰さん。お茶の専門家だ。

 

「コロナ禍以降、高級レストランに茶葉を卸す量が年々増えています。お茶として飲むだけでなく、お米をお茶で炊いたり、茶葉をハーブのように使って食材を煮込んで香りづけし、料理のアクセントにしているお店も多いんです。

 

ミシュランレベルのお店にも、料理の香りづけ・味付けとして茶葉を多く卸しています」(北城さん、以下同)

 

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