事前にメモ書きした買い物リスト以外は無視しよう。 画像を見る

買ったはいいが、一度も使ったことがないモノはありませんか? 心当たりがあったら“ムダづかい脳”になっている証拠かも。

 

「私たちの脳はもともとお金をムダづかいするようにできているんです。というのも、脳は怠け者で、“自分で判断したくない”“責任を取りたくない”と考える傾向があります。自分では物事を深く考えているつもりでも、じつはまわりに流されやすい。そういう“脳のクセ”があるのです」

 

こう語るのは、『そのお金のムダづかい、やめられます』(文響社)の著者で、菅原脳神経外科クリニックの菅原道仁院長だ。

 

日々のスーパーでのお買い物に加え、これからは年末商戦がやってくる。とくに注意すべきは、バーゲンセール。スーパーやデパートだけでなくテレビやネット通販などは、“スペシャルプライス!”“赤字覚悟!”“大感謝祭”といった広告を大々的に展開し、あの手この手で消費者の購買意欲をかき立てる。

 

そこには、脳のクセを巧妙に利用した“罠”も、あちこちに仕掛けられているという。

 

そこで、菅原先生にスーパーや百貨店での注意すべき店内ポップや売り方を教えてもらった。

 

【1】レジ横のお菓子や通路のカゴ販売

 

スーパーやコンビニで会計時に向かうレジ横には、ガムやあめなどのお菓子、カゴ販売されている乾電池などがよく陳列されています。もともと買う気はなくても、目にとまり会計前に“ついでに買っちゃおう”と思わせるテクニックの1つです。

対策:事前にメモ書きした買い物リスト以外は無視

 

【2】本日限りの特典つきセット販売

 

人間の脳は、“損失回避性”といって、損をしたくないという働きがあります。たとえば、店内の広告に“3個購入で、+1個無料”“セット買いならエコバッグをプレゼント”など、お得感をあおるような特典がついていると、脳は買わないと損だと錯覚してしまう。

対策:セットで買う必要があるかを冷静に判断しよう

 

【3】店員による試食の勧誘

 

デパ地下などの試食コーナーで、店員から“試食だけでも”と言われ、立ち止まって試食。最初は買う気がなかったが、“もう1ついかがですか”と親切な対応をされたりすると、“何かを返さないといけない”と脳が勝手に判断して、つい買ってしまうことも。

対策:買う気がなければ立ち止まって試食はしない

 

【4】値引き前の元値をわざわざ表示

 

値引き後の価格だけを提示するよりも、元値をわざと残すことで、脳はお買い得だと判断し、購買意欲がわく。これは最初に提示されていた情報(元値)が基準となり、その後の判断や意思決定に影響を与える“アンカリング効果”を利用した値札のトリックです。

対策:他店やネット価格と比較してから判断しよう

 

【5】松・竹・梅にあえてコース分け

 

レストランなどには、オススメのコース料理があり、“松・竹・梅”といった3段階に分けられているお店が多いです。3択の場合、好みや価格帯にもよりますが、真ん中の“竹”を選ぶ傾向があります。お店はその心理を見越して3択で誘導している場合も。

対策:3択の判断は一つ一つ順番に比べて選ぼう

 

【6】大量の商品の中のオススメ広告

 

たくさんの商品がズラーッと並んでいると、それぞれ比較するのが面倒でつい“当店オススメ”“人気”と書かれた商品を選んでしまう。そういうときは、じつはどの商品もそれほど欲しくないケースが多い。そんな状況で買うと、ムダづかいを後悔する可能性も。

対策:商品の比較検討を面倒くさがらない

 

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