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「家のことが大変で今お勤めは無理……」と諦めている女性は多い。だが、ネット環境の成熟により自宅で好きな時間にできる“在宅ワーク”が急増中だ。なかには、“好きなことを仕事にできたら”と頑張ってきた在宅ワーカーも。そんな、在宅ワークの世界で活躍する読者の体験レポート。題して、私たちはこうして“やりがいのある仕事”を見つけました!

 

■「縁起物アイシングクッキーの販売」鳥越まりこさん(25)

 

「大学時代、お菓子のコンテストで優勝できなくて。もっと見た目に訴えかけるものを作ろうと、アイシングクッキーの世界に入りました」

 

鳥越まりこさんの作る焼き菓子は見た目に麗しく、かつ美味と評判だ。2年前に「菓子屋KICHO」を個人間で作品を売買するハンドメイドマーケットサイト「ミンネ」に出店、お祝い用の「めで鯛」(5個入り2,280円・送料別)は製造が追いつかない人気ぶりだ。食品の販売はハードルが高いと言われる。

 

「東京都で販売資格を取得しました。“厨房の基準”は厳しいものなんですが、自宅を新築する際に、親にお願いして作ってもらいました(笑)」(鳥越さん)

 

もとは知り合いだけに届けていたが、注文が多くなってきたころ、自分でウェブショップを作ろうとしたが挫折。

 

「そんなときミンネを知りました。手数料も安くて、とても居心地のいいサイトです。全国から注文をいただくのですが、自分の商品が北海道とか九州に届くと思うと感慨深いですね。いま学生生活と2足のわらじなので、イベントのとき以外は週1日しか作れません。純利益は2万円くらい。それでもミンネさんで販売するとメッセージやレビューがいただけるので、とてもやりがいを感じています」(鳥越さん)

 

■「グルメサイトでレポート執筆」中村真以子さん(31)

 

「ママがお仕事のときはね、ワタシ、静かにしているの」

 

ここは、グルメ記事の執筆に励む中村真以子さんの自宅リビング。長女の柚月ちゃん(4)がママのパソコン画面をそっとのぞきこむ。生後6か月の次女はお昼寝中。こんな午後の静かなひとときや、娘たちの就寝後の数時間が、中村さんのお仕事タイムとなる。

 

「夢中になって書いていて、気がつくと深夜1時ごろになっていたことが……。でも楽しいのでやめられない。続けて2~3本書く日もあります」(中村さん・以下同)

 

中村さんは妊娠を機に退職。出産後は再び働きたいと思っていたが、東京では驚くほど保育園は狭き門だった。

 

「はい。保育園、落とされました。それでも娘が1歳になったときに、やっぱり私、働きたいと思いはじめて……。そんなとき、主人がネットで探してくれて『こんな働き方もあるよ』って」

 

それは、在宅ワークの求人募集サイトだった。

 

「大手2社にも登録しましたが、やりたい仕事といちばんマッチングできたのが『シュフティ』(仕事にブランクのある主婦向けに開設された、在宅ワークのマッチングサイト)でした」

 

中村さんの前職は、アパレル会社のカタログ製作担当。文章を書くのは得意だった。

 

「もともと食べ歩きや、お料理も好きだったので『グルメサイトのリライト』の案件に応募しました。最初は食材の説明文と3本ほどのレシピを書く仕事だったかな」

 

書き方や写真のチョイスなどは担当者とチャットでやりとり。このときの報酬は1,000文字ほど書いて300円――。

 

「当時、その単価が適正なのかはわからなかったけれど、トライアルだと思って頑張りました。ふと自分の記事が載っているのを見たりすると、充実感が湧いてくるんですよね。子どもとも一緒に過ごせる仕事スタイルにも、とても満足しています」

 

その後、幾つかのグルメサイトの記事を手がけるうち、中村さんの文章の単価は倍以上になった。いまでは月に3万円ほどの収入。多い月は8万円以上を稼ぐことも。

 

「慣れてきたころに、大好きだったグルメサイト『マカロニ』に応募したら直接契約の申し出が。続けていてよかった」

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