免疫学の権威が監修「血液型別なりやすい病気」B型編
今月、東大医科学研究所などの研究チームが《O型はA型に比べて、1.4倍、十二指腸潰瘍になりやすい》という研究結果を発表した。
「免疫学が専門の私は、血液型によってかかりやすい病気があることを断言します」と語るのは、『血液型の科学』(祥伝社)の著書もある東京医科歯科大学の藤田紘一郎名誉教授。
その理由として教授は、「免疫学的にはO、B、A、AB型の順に免疫力が強い。また、人間や動物に血液型があるように、ABO型の各血液型を持つ病原体が存在し、同じ血液型の人間を好む性質を持っている。血液型を持たない病原体でも、特定の血液型を好む病原体がある」ことを挙げる。
そこで、血液型別でかかりやすい病気とその対策を、藤田教授に緊急監修してもらった。今回は、O型に次いで免疫力の強い「B型」。これからの季節に限っては最も気をつけたい血液型だと藤田教授は話す。
「暑くなり、湿度も高くなる春から夏の間は、食中毒が心配されます。B型の性質を持つ、サルモネラ菌や病原性大腸菌などは、B型を好む性質を持っているのです。また、B型は肺の病気にも注意しましょう。肺炎の原因となる肺炎球菌にはB型の性質が多いのです。インフルエンザ・ウイルスのなかでも、A1型にB型はかかりやすい。特に結核には注意を。結核菌を分析してみると、B型物質を多く持っていることが分かりました。B型はO型と比較して、10%も結核に感染する確率が高いという結果も発表されています」
だが結核の初期症状は自覚症状が少ないため、「ほかの人に移してしまう恐れがあるので、2週間以上の咳や微熱が続いた場合は、呼吸器科で診てもらっては」とのこと。他に稀なケースではあるが、ダニを媒介して発症するツツガムシ病や発疹チフスにもB型は弱いことを覚えておこう。