「最近のコンビニスイーツは、チーズケーキ、プリン、シュークリーム、どら焼き……などなどが多く店頭に並んでいます。一見、定番のように思えますが、素材や食感にこだわることにより、専門店負けないハイクオリティな味わいを、低価格で実現できているんです」
そう話すのは、コンビニグルメに詳しい、料理研究家の西岡麻央さん。これまでもコンビニは、高級洋菓子ブランドなどとコラボし、コンビニの域を超えたスイーツ商品で、たびたび話題を呼んできた。
「最近では、むしろコンビニ各社が独自の開発をすることで、味、食べやすさ、そしてコスパなど、あらゆる面で消費者をうならせる商品が生まれています」
次から次へと新商品が棚に並ぶコンビニスイーツ。フードライターの笹本理恵さんはこの夏、“食感”にこだわりがあるスイーツに注目しているという。
「『どらもっち』は、ローソン史上最薄という5ミリの薄皮生地を使ったどら焼き。もちもちとした食感でありながら、歯切れよく食べられます。中の粒あんは甘さ控えめ、ホイップクリームはふわっと軽やかな口どけで、まるでケーキを食べているかのような洋風の仕上がり。端がとじられているので、食べやすくできているのもありがたいです」
西岡さんはローソンの「サクバタ サクッとバターサンドキャラメル」を、“新たな定番商品になるのでは”とイチオシ。
「従来のバターサンドのイメージとは見た目も違い、丸いクッキー生地に、2センチほど厚みのあるバタークリームがたっぷりと挟んであります。クリームはキャラメルのほろ苦さがあり、オトナ女子にピッタリ。お土産に持っていってもじゅうぶんに喜ばれるレベルではないでしょうか」
日本スイーツ協会の認定資格を持つ、スイーツジャーナリストの佐藤ひと美さんが、コンビニスイーツに感じる魅力は、トレンドを取り入れる“スピード感”。いま、若者を中心に空前の「タピオカブーム」が広がっているが……。
「ファミマの『タピオカミルクティーパフェ』は、タピオカとミルクティーの相性のよさを生かした、パフェ仕立てのスイーツ。アッサムエキスパウダーを加えることで、味に深みが増しているだけでなく、もっちりとしたタピオカと爽やかなゼリー、そしてなめらかなプリンと、何重にも味の楽しみがあります」
有名店のスイーツと違って、コンビニは並ぶ必要ナシ。おサイフにもうれしい“高コスパ”商品ばかりなので、この夏の甘味はコンビニに頼ってみてもいいかも。