毎日の習慣ですっきり!(写真:PIXTA) 画像を見る

今、日本で便秘に悩む人は1700万人以上もいるという。なかでも女性が多く、さらに高齢になるほど便秘の問題を抱える人が増えているのが現状だ。

 

「便秘に有効なマッサージ」といえば真っ先に思い浮かぶのが、おなかで円を描いて腸を刺激して蠕動運動を促進させようとする「の」の字マッサージだろう。

 

「しかし、さらに進化した『い』と『ぬ』のマッサージが、より即効性があってオススメです」

 

こう話すのは、アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長の高林孝光さん。運動機能評論家として、これまで体の機能を整えるエクササイズを数多く考案し、著書も多い。

 

「私たちの大腸はコの字を縦にしたような形をしていて、これまでは四隅で便が詰まりやすいといわれていたのですが、最後の直腸に至る曲がり角が最も詰まりやすいことがわかってきました」(高林さん、以下同)

 

以前から、高林さんが施術する人たちが共通して抱えている問題に便秘もあった。そこで高林さんが考案したマッサージが「い」「ぬ」の字だったのだが、このマッサージは腸だけでなく、肝臓も刺激するのが特徴だ。

 

「『い』のマッサージは、右手で右脚の付け根(鼠径部)あたりから肋骨あたりまでなで、左手は左の肋骨から左脚の付け根をなでます。このマッサージを繰り返すことで、肝臓と上行・下行結腸が刺激されます」

 

つぎに「ぬ」のマッサージ。1画目は、みぞおちからおへそあたりまでなでよう。

 

2画目は「の」とほぼ同じ動きだ。右手のひらを左の肋骨の下に当て、「ぬ」の2画目を書くように、右脚の付け根(鼠径部)、右の肋骨の下側、みぞおち、左脚の付け根までを軽く押しながらなでよう。最後の結びの部分で少し強めに長くなで、直腸に至る曲がり角を刺激するのがポイントだ。

 

「『ぬ』は1画目で肝臓あたりを軽くマッサージすることで、肝臓から胆汁が分泌されるのですが、胆汁は“天然の便秘薬”といわれるほどの働きがあるので、『ぬ』マッサージは繰り返し行うことをオススメします」

 

このマッサージは「おなか周りが柔らかくなった」「毎日便が出るようになった」など、多くの反響がある。毎日やって快腸に!

 

【教えてくれたのは】

たかばやし・たかみつ

数多くのプロのアスリートやオリンピック選手の施術も行っており、テレビ出演、著書多数。3月4日に『スッキリ出る!直腸ストレッチ』をCCCメディアハウスから出版。

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