「これって、チョコじゃないの?」
「チョコ以上に香ばしい!」
バレンタイン商戦真っ盛りのなか、ごぼうやひまわりの種といった、カカオ以外の原料を使ったチョコレートそっくりの味わいが楽しめる“代替(ジェネリック)チョコ”が注目を集めている。
「このタイミングでちょうど生まれた代替商品もあって、神がかっていると驚いているんです」
こう話すのは代替チョコブームの火付け役であるチョコレートジャーナリストの市川歩美さん。
■カカオの価格は1年でじつに4倍に!
カカオ生産地まで足を運んで取材を重ね、業界と消費者の橋渡し役としても活躍する市川さんによると、ブームの発端は’23年秋からのカカオショックがあるという。
「投機的原因も指摘されていますが、カカオ豆の収穫量減少が背景にあります。これはカカオ豆の主要産地であるガーナとコートジボワールを中心とした西アフリカで続く異常気象の影響や、『カカオは薄利』であることから近年カカオ栽培から離脱してしまう農家さんが増え、後継者不足によるダメージなどがあると言われています」(市川さん、以下同)
こうした複合的な要因も絡み’23年のニューヨーク市場で1トン2千~3千ドルで推移していたカカオ豆価格が、’24年年末には1万2千500ドルに達し、市場最高値を更新。1年でじつに4倍にも急騰した。それにともない、市販の板チョコの平均単価も上昇。国内の販売実績を推計するインテージによると、’22年1月に96円だった価格が’25年9月には184円に達した。
■高騰するカカオの代わりに登場したのが代替チョコ
「現在は若干価格は落ち着いたものの、’23年以前と比べると高値。安かった時代には戻らないことを見越して開発が始まったのがチョコに代わる代替チョコです」
ただ、誕生の背景には二通りあると市川さんは言う。
「愛好家たちの『チョコが食べられなくなったら』という危機感に対応して開発された商品と、『食材を焙煎していたら図らずもできてしまった!』と開発者本人も驚くような偶然の産物もあるんです」
そんななか、おいしすぎて市川さんが箱買いし、毎日のように食しているという代替チョコがあるという。それが、ゴボウの粉末を使った「ゴボーチェ」だ。
「知人のパティシエの方々に勧めたところ、『すごいね』と彼らもそのおいしさにうなるほどです」
プロも認める代替チョコ。それは食べてみたい!
そこで、実際に売られている3つの商品を管理栄養士の森下久美子さんとともに試食し、味、食感、栄養面を評価した。
